ファイナンシャルタイムズを見ていると、アメリカの大統領3年目は統計的には株高なので、投資家にハッピーという記事が出ていた。これはある研究によると過去12期の大統領の任期期間を見ると大型株は任期3年目に23.8%上昇、一方一,2,4年目の平均は8.3%だった。小型株の場合はその差はもっと顕著で3年目は38%上昇、他の3年は11.75%の上昇に留まった。
その理由は大統領が再選を目指してより多くの予算を使うからだというのが一般に認識されているところだ。しかし実際の財政支出については任期3年目は平均より1.8%多いが、任期の1,2年目の方がより多い。
ところでこの研究者は「議論は相関関係と因果関係に関する誤った認識に基づいているかもしれない」「大統領は連銀議長と同様株式市場を気にしていない」という。
以上が新聞記事のポイントだ。本題とは少し離れるけれど興味があったのは相関と因果関係の誤った認識というところだ。原文ではFalse correlation。ウイキペディアで調べると、Correlation does not imply causationという言葉が出てくる。相関関係は因果関係を意味しないというこだ。逆にいうと相関関係があるから因果関係があるというのは詭弁であり、False correlationということだ。
つまり大統領3年目に株高が起きるからといって、大統領が予算支出を増やすから、株高が起きるという因果関係があると論じるのは詭弁かもしれないということだ。
なお日本で国政選挙と株式相場の相関を論じた文章を幾つかインターネットで見たことがあるが、「選挙前に相場があがり選挙後は相場は下降する傾向が強い」といった分析が多かった様だ。そしてその理由が述べられていたが後講釈に近いものが多かった。
選挙や大統領の任期と株式相場の間にある程度の相関関係はあるだろうが、相場はもっと多くの複合した要因で動いているのである。