金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

仕事ができるということ

2007年05月30日 | うんちく・小ネタ

賞与査定の時期が終わった。査定の時期になると何時も私は「仕事ができるということはどういうことなのか?」ということを考える。

「計算が速い」「文章が簡潔だ」「契約高が多い」・・・・等など仕事ができるということには色々なことが含まれる。そこで私はまず仕事を「ルーティーン」と「プロジェクト」に分けて考えることにしている。

「ルーティーン」とはroutineで日常業務のこと。既存顧客への商品の売り上げ、伝票の起票、決算などの定型的な仕事である。ルーティーンという言葉はコンピュータ用語でも使われる。この場合は「ルーチン」と呼ばれるが「特定の処理のためのプログラムの集まり」を指す言葉だ。

一方プロジェクトとは非定型的な仕事で先例のないことが多い。例えば「企業の買収や合併」「大型業務システムの開発」「大きな新商品の開発」などがこれに該当する。ここで必要とされる能力は、目的を明確に把握し、目標を達成するための幾つかの手段を評価し最適な手法を選択するといったいわゆる「プロジェクト遂行能力」である。

この「プロジェクト遂行能力」と「ルーティーンの処理能力」を分けて考えないと今問題になっている格差の問題が見えないのではないか?と私は思っている。IT技術の発展はルーティーン業務を一層ルーティーン化つまり単純な作業に分解して非熟練労働者でも出来る様にしてきた。したがって「ルーティーン処理能力」というものは、仕事を得るための入場券ではあるが、競争力にはならないのである。つまりルーティーン能力をいくら高めてもそれはコモディティ(汎用品)の域をでない。非情な物言いだがそれが経済のグローバル化の結果である。

一方色々な産業がグローバルな競争にさらされる様になり、企業は先例のない競争と変革の時代に入っている。ここで必要なのは「プロジェクト遂行能力」であろ。プロジェクト遂行能力とは何か?ということをここで詳しく書く積もりはないが、余り文系社会では使われていない言葉ながらセレンディピティSerendipityという能力をその一つに上げてみよう。

セレンディピティとは18世紀に英国の文学者ホンス・ウオルポールが作った言葉で「他の研究を行っていて偶然にあることを発見する能力」という意味だ。大切なことはこれが「能力」だということだ。セレンディピティの具体例にはレントゲンによるX線の発見などがあげられる。

文科系的サラリーマンの社会においてセレンディピティが大きな話題になることは少ないだろう。しかし私は金融業務などにおいても「新商品の開発」や「新しいマーケッティング手法の開発」などでこのセレンディピティが発揮されていることがあると考えられている。

「仕事の成果」はコツコツと積み上げた結果だけではなく、偶然に助けれることも多い。これを単にラッキーと呼ぶか、セレンディピティ(つまり一種の能力)と考えるかでその人に対する評価や今後の処遇が変わってくる。私は「良く仕事が出来る人にはセレンディピティ的な能力がある」と考えている。そしてセレンディピティと予知能力には相当高い報酬を出すべきだろうと考えている。しかし今のところ日本社会の人事考課におけるセレンディピティ論は余り聞かないので私が少数派であることは間違いない。

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無線LANの不具合を直す

2007年05月30日 | デジタル・インターネット

今日は午前中休みを取って自宅の無線LANの修復に取り組んだ。2週間程前から無線LANの調子が悪く、有線LANに切り替えてラップトップを使って凌いでいたが勝手が悪いので修復に取り組むことにした。

私は今までインターネット接続など全部自分でやってきたが、家庭内の無線LANの構築だけは面倒そうなので、近所の電気屋さんに頼んでしまった。それはそれで楽だったのだが、不具合が出た時が問題である。2ケ月程前に不具合が出た時は数千円の作業代を払って直してもらったが、こんなことでは時間とお金がかかって仕方がない。そこでスクラッチで無線LANを設定するべく今日取り組んだ次第だ。

私のLAN機器はBuffalo製である。テキストは以前買った「500円でわかるLAN」(学習研究社)を再度読んだ。このテキストは分かりやすいし、Buffaloの製品を使うなら実例に即しているのでお勧めだ。

LAN製品のマニュアルなどを見ながら接続は完了したのだが、無線交信が行われないので、結局Buffaloにサービスセンターに電話をしてサポートを頼む。電話は簡単につながり問題点の発見と解決はスムーズに済んだ。問題は親機のAOSSランプが点滅していたことだ。このランプは点滅でなくきっちり点灯していなくてはならない。AOSSとは何かというと、Buffaloの無線LAN機器に搭載されている設定を自動化する技術だ。便利だがこれが機能しないと無線交信が行われない。

復旧方法は親機の電源を切り、10秒程待って再度入れることで回復した。

私のブログにも「LANがつながらない」という検索ページからアクセスされることがしばしばある。世間には無線LANの不具合で困っている人がかなりいることが想像される。Buffaloの製品の箱にも「無線LAN設定でお困りの方には9,800円で設定します」と書いてあるのもその証左だろう。

不具合が生じた時は親機・子機の電源を入れ直してみるのも一つの手だ。そして分からない時はLAN機器メーカーに照会するのが良い。今回の私の体験ではBuffaloのサポートデスクは親切で的確だった。Buffalo製品は安くはないが、サポートの安心さという点ではお勧めできる。

LANやパソコン周りの整備は手間がかかっても、自分で構築しておかないと後で苦労ことがあるのでやはり初めから自分でやるべきなのだろう。良い教訓になった。

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