私は山屋であるが、時には街を歩く。私は夜郎自大が嫌いだ。「山を登るからゴルフはしない」「仕事をしているから飲みには行かない」といった類の固くなさは私の教条とは異なる。私は山を歩く様に街を歩き、街を楽しみそしてブログに書きたいと思っている。
さて5月中旬の快晴の今日(19日)、都営大江戸線で六本木のニュータウン、ミッドタウンのサントリー美術館を目指す。美術館では「日本を祝す」という企画展を行っている。 ミッドタウンの商業施設は11時オープンなので、美術館に入るルートは限られている。サントリー美術館のホームページを事前に見ていくことをお勧めする。
サントリー美術館は3,4階に分かれていて、二つ見ると1時間半はかかった。この企画展では目を見張る程の国宝はご開帳されていないが、中堅クラスの良い作品はかなり展示されている。日本の美は広く庶民層まで美術品が共有されているところが良いところだ。
六本木から広尾に向けて歩いた。
その前にワイフ、下の娘と昼食を取ったA971Grand Gurdenのレストランのパンフレットを紹介しておこう。ミッドタウンの中は見学者で混雑を極めている。ミッドタウンの中のレストランはフル・ブックされている。しかしビルの入り口のこのレストランは少し空き席があった。味はそこそこだが、一部天井裏をむき出しにした内装と調度品のバランスが悪い様に感じた。
ミッドタウンで気になることは総ての店の名前が英文(ローマ字)表記ということだ。ここは東京の中の外国である。その一方日本の伝統工芸品の販売に力を入れているのが妙だ。日本人には屈折したある種のマゾヒズムがあるのかもしれない。英米人に支配され、店々の名前まで欧米化することで快感を覚えているのだろうか?
麻布まで歩いてみた。
有栖川公園を歩く。都心にこのような大きな公園があることは印象的だ。地方と都市の格差が問題になっているが、都内のこのような公園を見ると都心部は優遇されていると言うべきだろう。
麻布まで出るとカフェでくつろいでいる外国人の姿が目に付いた。ここは日本なのだろうか?それとも日本の中の異国なのだろうか?
六本木から麻布の町や店の有り方は東京と日本の明日を予告している。
と思いつつも麻布のインターナショナル・スーパーで冷凍タンドリーチキンを買って帰った。
この食材は妥当な値段で調理も簡単だ。電子レンジで少し解凍した後、オーブンを200度にして30分程加熱すると良い。
その後フランス大使館の前を通った。入り口にはフランス語でフランス大使館・フランス領事館とのみ書いている。英語は絶対に使わないという信念の様なものを感じた。
六本木や麻布界隈を歩くと異文化を感じて妙な懐かしさを覚えるとともに、愛国的義憤を感じることがある。