昨日(9月2日)の米国では、米サプライ管理協会(IMS)の景況感指数が59.0と2011年3月以降の高水準となった。米国景気の拡大が明確になると、連銀の政策金利引上げのタイミングが早まるのではないか?という推測から、米国債は売られ金利は急上昇した。
為替市場ではドルは円に対し、今年最初の高値に迫る105年超えまで買われた。ユーロも明日予定されている政策決定会合で、緩和策が取られるとの予想から対ドルで約1年ぶりの安値を付けた。
市場ではユーロ売りドル買い・円売りドル買いのポジションが積み上がっている。
(WSJの資料より)
投資家・投機家がドル買いに回っている最大の理由は、米国景気の順調な回復とそれによる金融政策の転換時期が近いという判断だ。ウクライナ情勢は引き続き不透明だが、それにより欧州景気は一層もたつき、ECBは金融緩和に動かざるを得ないだろうという判断がある。
ところで105円を着けたドル円相場はこれからどう動くのか?
(Google financeのチャート)
先のことは分らない。ただ過去のチャートを見ると、円安が進むときは緩やかに進むよりは、急速な円安・ドル高が起きていることが多いようだ。
恐らく投機筋が急速に円売りポジションを積み上げるため、相場が加速するのだろう。目先の円安は日本株を押し上げるだろうから、景況感にプラスに働くとともに、物価上上昇効果をもたらすだろう。そのことが日銀の追加的な金融緩和を遅らせるかどうかは分らないが。