最近発表された社会進歩指数Cocial Progress Indexで日本は14位だった。この指標は米国の非営利団体が発表しているもので、GDPなどの経済指標を使わずに「人間の基本的要求の充足度」「幸福の基盤」「個人的自由や寛容性といった社会的機会」の点から世界の国を評価した指数である。
1位はフィンランド2位はカナダ3位はデンマークだった。米国は19位でドイツは日本より一つ下の15位だった。
日本の部門別評価を見ると、基礎教育(義務教育等)へのアクセスと健康・健康促進で1位だった。また「生活に必要最小限な住まい」Shelterで4位だった。
一方非常に評点が低かったのは「寛容性・包括性」Tolerance and Inclusionで49位だった。
「寛容性・包括性」は移民にとって住みやすい場所かどうか?というのが、評価基準の一項目になっているので、日本の評点は低い。
「生活に必要最小限な住まい」は「低家賃で良い住宅が得られるかどうか?」が評価基準の一項目になっている。日本には800万戸を超す空き家があるので、工夫すれば文句なしに世界一になれる項目だろうが、空き家の所在地と人々が住みたいと思う場所のミスマッチが大きいのだろう。
「寛容性・包括性」の項目で分るとおり、この指数は必ずしもその国に生まれ住んでいる人にとってその国が住みやすいかどうかを示すものではない。
しかし世界の平和や安定のためには、発展途上国の人々に移民の機会を提供するという視点が必要なのであろう。
万能ではないにしろ、参考にするべき指標だと思った次第だ。
→ http://www.socialprogressimperative.org/global-index/