金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ゴーン逮捕に関する幾つかの素朴な疑問

2018年11月21日 | ニュース

今週月曜日は比較的早く帰宅し、午後6時のNHKを観ていると、日産のカルロス・ゴーン逮捕のニュースが流れた。第一報では金融証券取引法違反の容疑ということだったと思うが、次第に5年間の報酬を実際の受取額より約50億円少なく報告していたということが明らかになってきた。

日産社内の内部告発だな、とピンときたがやがて司法取引があったことが報道された。また会社のお金の不正流用嫌疑も報道され始めた。

本件について新聞記事を流し読みした程度なので詳しい事情や背景はわからないが、ごく素朴な疑問をいくつか持った。

第一に毎年10億円以上報酬を受け取っている(いや容疑が事実であれば20億円受け取っている)男が逮捕をされるリスクを冒して不正行為に手を染める必要があったのか?という点。

少し前にブログで「掴み切れば捨てることができる」可能性があるが、この法則はゴーンには当てはまらなかったようだ。彼には望蜀の法則(人足ることなきを苦しむ。隴を平らげてまた蜀を望む)が当てはまったようだ。

次に脱税違反が嫌疑に入っていない点。

三番目に巨額の報酬計上漏れ(ストックオプションの一種のようだ)や会社資金の不正流用を日産の内部監査室や会計法人あるいは監査役が気が付かなかったか?という点だ。

監査法人や監査役の中には青くなって疎明材料を探しいている人がいるかもわからない。

最後の疑問は「検察はゴーンから自白を引き出せるか?」という点だ。

ゴーンがどこに拘置されているかは知らないがWSJは「検察は拘置場所を明らかにしていないが、複数の弁護士によると彼は畳と布団のある小部屋に拘置され、規則正しい3度の食事と十分な睡眠が与えれらるだろう」と述べている。

被疑者は弁護士と接見することは認められているが、尋問に弁護士が同席することは日本の法律では認められていない。

これは被疑者の尋問に弁護士の同席を認める米国などと違う点だ。2,3日の尋問の後、検察は裁判所に最長10日間の拘置(さらに10日延長されることが多いようだ)を請求し、認められることが多い。

脱税違反が嫌疑の中に入っていないのは、検察が再逮捕を視野にいれているからだろうか?

弁護士協会によると9割の被疑者は犯行を認めるというが、はたしてゴーンの場合はどうだろうか?

金融証券取引法の罰則は最長10年の懲役だ。今回の嫌疑は会社の業績を良く見せようとする決算操作より悪質性が高いと言われているから有罪となった場合、実刑判決になるかもしれない。

海千山千のゴーンがどのような対応を見せるのか野次馬的興味はある。

 

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