昨日の米国株は、ダウが617ポイント上昇と大幅な上げ相場となった。
理由はパウエル連銀議長がニューヨークのエコノミッククラブで行った講演の中で、「政策金利は中立レベルのほんのちょっと下」just below broad estimates of a neutoral levelと発言したことが、利上げペースの鈍化と示唆したと解釈されたことによる。
連銀は9月に中立金利のレンジを2.5%~3.5%と述べている。現在の政策金利は2%~2.25%なのであと一回利上げをすると中立金利の下限に達するという訳だ。
WSJによると議長の発言の前日まで、投資家の37.3%は来年12月までに最低3回の利上げを予想していたが、昨日の発言後3回の利上げを予想する人の割合は32%に低下した。
株式投資家にとって政策金利引き上げペースの鈍化はとりあえず歓迎するべきニュースだが、昨日の上昇は少し上げ過ぎだな、と感じている。
ショートポジションの巻き戻し等があったのだろうか?
基本的には米中貿易摩擦など懸念材料は多い。また住宅市場の軟化も目に付いてきた。
ただ株を買いたいという投資家の需要があることも事実。パウエル議長の発言は、好材料だったことは間違いない。