金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

東北三山の山旅(3)~眺望の秋田駒ヶ岳登山

2019年05月06日 | 

東北三山を巡る山旅の最後は秋田駒ヶ岳だった。

前日登山口に近い田沢高原のホテルに泊まり、早朝ホテルを出て登山口に向かった。

5月5日(日曜日)快晴無風である。雪のない時期の秋田駒ヶ岳の一般ルートはバスで八合目まで登るというものだが、この時期バス道の除雪は終了しておらず、バス道歩きから登山は始まった。登山開始は午前6時だった。目安になるのはカーブミラーで最初の番号は65だった。最初はアスファルトの道を歩いていったが1時間ほどすると除雪の終了点に着く。ここからは赤布の標識や先に見えるカーブミラーを見ながらほぼ真っ直ぐに雪面を登っていく。

午前8時八合目到着。

ここから阿弥陀池までは左手のシャクナゲコースから登っていく。ただし多くのトレースは途中から夏道を外れ、真っ直ぐ浄土平に登り阿弥陀池を目指しているのでそれに従った。残雪期の方が自由に歩き回ることができるので、効率的なことがあるが、これもその一例だろう。浄土平の上には阿弥陀池の避難小屋が見えた。

浄土平到着は9時20分。浄土平の縁を時計回りに歩き男女(おなめ)岳に登っていく。下部と最上部は夏道がでているが、途中は傾斜25度程度の雪の斜面である。

途中鳥海山が見えた。

10時男女岳1637m山頂到着。

岩手山が目の前に見える。

西に目をやると男岳と田沢湖が見えた。男岳の先には鳥海山が見える。

午前11時に八合目に戻り、ランチを食べて12時45分に登山口についた。降りの林道歩きは単調で疲れたが、秋田駒ヶ岳からの素晴らしい眺望の思い出と盛岡でのビールの希望が足取りを軽くしていた。レンタカーで盛岡に向かう途中で気温表示が出ていたがなんと28度。快晴無風の暑い一日だった訳だ。

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東北三山の山旅(2)~岩手山は急な雪面登りで撤退

2019年05月06日 | 

東北三山の2日目(5月4日)は、今回のメインの岩手山登山だった。

前日焼走り国際交流村のバンガローに泊まり、バーベキューを楽しんだ4名は6時過ぎに焼走り登山口を出発。最初は樹林帯の中の緩やかな道を登っていくが、1時間ほどすると雪が出てきた。夏道沿いに赤い標識がついているが、木の枝が邪魔するところがあり登りやすいとは言えない。第2噴出口跡付近から左手すなわち南側の白樺の疎林の中を登っていく。第1噴出口跡を越えた付近で夏道は真西に向けてトラバースしていく(道は完全に雪の下)。上を見ると頂上を目指して雪の大斜面を直登していく単同行者が見えた。

「あれが効率的な残雪期の登山るーとだな」と考えていると、メンバーの中からアイゼンの効きが不安なので撤退したいという声が出てきた。

さて傾斜はどれ位なのだろうか?

ひと目みたところでは30度位。自宅に帰ってから国土地理院の地図データで分析すると実際この地点の傾斜は30度程度だが、登るにつれて傾斜は強くなる。直登すれば最上部では35度位の傾斜になっていたようだ。30度というとスキー場の上級者コースの斜度なので登り降りできないことはない(雪の状態次第だが)。35度は微妙なところだが。

だが数値は数値として、不安を感じながら登るのは大人の登山ではない。直ぐに撤退を決めて来た道を戻ることにした。

撤退を決めたのは9時15分頃。標高は約1300mだった。

慎重に下山して雪のないところに戻り登山道脇の溶岩台地を見学。

正午前には焼走り登山口に戻った。

今回の残雪期岩手山登山の反省点は一言でいうと「雪がべったりついた岩手山を登るのは易しくない」ということだ。

急な斜面はジグザグに登ることで負担を軽くすることはできるが、滑落の不安感はついて回る。

10本爪のアイゼンを使うと雪をしっかりつかまえることはできるが、アイゼンの爪を引っ掛けるリスクは高まる。

つまりしっかりした雪山登山力がないと雪がべったりついた岩手山登山は難しいということだ。

もともと難しい登山をするために集まった団体でないから雪の多い岩手山登山は見送るのが賢明というものだろう。

色々な思いを残しながら我々は焼走りを後にして、田沢湖に向かった。

田沢湖への道は岩手山南部を回っていくもので我々は岩手山の様々な表情を楽しむことができた。そしてこの山はどこから取り付いても残雪期はそれ程易しい山ではないという思いをあらたにした。

 

 

 

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東北三山の山旅(1)~雪原散策の栗駒山~

2019年05月06日 | 

5月2日から5日にかけて山仲間と東北の3つの山を登った。

この企画を我々は東北三山登山と呼んできたが、東北三山に一般的な定義はないと思う。

東北北部を代表する山としては、北から八甲田山・岩木山・岩手山・鳥海山・早池峰などが挙げられる。これらの山は深田久弥の日本百名山にも入っている。ただしこれらの山を一度に登ることは時間的に難しい。そこで岩手山を中心に栗駒山と秋田駒ヶ岳をまとめて登ることにして、これを私達の今回の東北三山とした。

さて栗駒山登山である。5月2日正午にJR東北新幹線一関駅でレンタカーを借りた我々4名は毛越寺・中尊寺と名刹を拝観した後、厳美渓温泉に泊まった。中尊寺では金色堂の拝観券を買うために並んでいた人の多さに驚く。

厳美渓温泉に泊まった理由は、栗駒山登山口の須川温泉の営業開始が予定より遅れたためだった。

5月3日朝厳美渓温泉をレンタカーで出発し、須川温泉に向かったが、栗駒道路の途中で足止めを食らった。真湯のゲートが午前9時にならないと開かないのである。そんなことで登山を開始したのは午前9時45分頃だった。

(須川温泉登山口から残雪を踏んでの登山だ)

須川温泉から真っ直ぐ稜線を目指すルートは昭和湖付近に火山性ガスが発生して危険という情報があったので、やや東側の雪面を登っていく。赤布の標識と多くの足跡があるので、それに従うことにした。稜線の天狗平手前でダイレクトに稜線に登ろうとすると上から大声で「そちらは藪が深くて登れない。もっと右!」と声をかけてくれた人がいたので素直に従う。雪面が切れていて稜線にダイレクトに登るのは難しいようだった。

天狗平は風が強い。ここに荷物を置いて空身で頂上を往復する。

頂上に向かう稜線は一部夏道が出ていたが、南側の雪の斜面を歩くところもあった。

栗駒山1627m到着は12時10分だった。

登りはアイゼンを装着していたが降りは天狗平でアイゼンを外し、腐ってきた雪の大斜面をキックステップで快調に降った。

須川温泉登山口に戻ったのは午後1時50分頃だった。概ね4時間の楽しい雪上散歩だった。

栗駒山は紅葉の美しさで有名だが、残雪期の登山も楽しい。須川温泉からシールで登っている人を見かけたし、山頂では南斜面滑降に向けて準備しているボーダーの姿も見かけた。また来てみたい山の一つである。

(須川温泉登山口から30分ほど登ったところから見た栗駒山)

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