昨日(1月6日)に行われたジョージア州の上院選挙で民主党が2議席獲得した。これで民主党は上院100議席の内50議席を確保し、上院議長を兼務するハリス新副大統領の票を加えると辛うじて過半数を確保したことになる。
民主党が過半数を占めるとコロナ対策の追加予算が通り易くなるとの観測から出遅れたた銀行株など景気敏感株に買いが入り、ダウは一時631ポイント上昇し、31,000ポイントの大台を瞬間的に超えた。
WSJによるとその後大統領選挙で不正投票があったと抗議するデモ隊が米議会に乱入する騒動があったにも関わらず、株式相場は比較的穏やかに推移し、ダウは437ポイント(1.4%)上昇して引けた。
一方ハイテク銘柄が多いナスダックでは、アップル、フェイスブック、アマゾンなど主要銘柄が2~3%程度値を下げ、ナスダック全体の株価は0.6%下落して引けた。
「ねじれの回避」(民主党の上院多数派確保)は、出遅れている割安株の買いと値を飛ばしていた成長銘柄の売りを呼んだわけだが、これが持続的な動きか一時的な動きなのかは見極める必要があるだろう。
私は民主党が多数派になったといったところで僅か1票の差だし、増税や規制強化のような不人気な政策をとると次の中間選挙で敗退する恐れがあるので、大胆な政策転換はし難いと判断している。もしこの判断が正しいとすれば割安株の買いもそれ程続かないだろう。むしろポストコロナ時代の成長銘柄をじっくり見極める動きになるのではないだろうか?