金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

2千万円で3千万円を使う?~ライフプラン本最終コーナーです

2021年03月03日 | 投資
 先月から書き始めていたKindle版ライフプラン本もいよいよ最終コーナーでファインチューニングの段階です。
 色々な章の中でやはり書き易いのは得意分野の資産運用に関する話です。そのある段落に「2千万円で3千万円を使う」という少しけれんなタイトルをつけてみました。
 2千万円というのは少し前に大きな話題になった「公的年金だけで暮らすには2千万円不足する」ところから来ています。
 仮に2千万円の資金を準備できた人がそのお金をほとんどゼロ金利の銀行預金において毎月不足分の埋め合わせをしていくとその口座から使ったお金の合計は2千万円です。
 しかしもしそのお金を仮に毎月一定額解約型の投資信託に預けて運用しながら毎月一定額を受け取るとどうなるのでしょうか?というのがこのチャプターのテーマです。
 仮に運用利回り3.52%で運用しながら毎月10万円づつ受け取るとすると25年間にわたって受け取ることができます。その時受け取るお金つまり元本と利息の合計は3千万円になります(計算を単純化するため非課税で計算していますので税引き後の受取額はもう少し少なくなります)。つまり運用しながら少しづつ使っていくと2千万円が3千万円になる可能性があるのです。運用利回り3.52%というのは私は妥当な目標だと思いますが、もちろん保証がある訳ではありません。
 ちなみにこのようなサービスは内外債券・株式インデックスに投資するバランスファンドを運用する投信会社が提供していますので、利用者が増えているかもしれません。
 もっと積極的に資産運用しようと考える人ならロボアドを使った投資一任型運用に投資を始めているかもしれません。ロボアドというとブラックボックス的なイメージを持つ人がいるかもしれませんが、私は非常にオーソドックスな運用理論に基づく運用を行っていると感じています。もっともオーソドックスだから100%うまく行くほどこの世界は簡単ではありませんが。
 私は特定の資産運用会社を推奨するつもりはありません。ただ資産運用をメニューに加えることで地平線が広がると感じる人はメニューに加えると良いと思います。ただし資産運用というメニューを加えると不安から胃もたれするという人は無理に食べる必要はないでしょう。
 
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米英、コロナワクチン接種加速、景気回復も加速

2021年03月03日 | ニュース
 バイデン大統領は5月末までに、全米の全成人分のコロナワクチンを準備できるだろうと述べた。ワクチン準備はこれまでの予定より2カ月早まった。ワクチン供給が早まる目途が立った背景には、ジョンソンアンドジョンソンが開発した1回摂取型(常温保存が可能)のワクチンが許可されたことと、このワクチン製造にライバルのメルクが協力することになったことが大きい。
 バイデン大統領は製薬大手企業がライバル会社に協力するのは第二次大戦以来のことと述べていた。
 WSJによると英米とそれに続いて欧州のワクチン接種が加速していて、中国・韓国などアジア勢が遅れている。
 WSJによると、人口の半分がワクチン接種を終えると予想される時期は次のとおり。
今年4月 イギリス 5月アメリカ 6月EU 7月オーストラリア 10月 中国・韓国 12月 台湾
 厳しい入国管理や国民の移動規制などでコロナウイルス感染拡大を押さえてきた中国などアジア・太平洋地域諸国だが、ワクチン接種では英米に遅れている。コロナを抑え込んだ成功体験がワクチン普及を遅らせた形だ。

 昨年は主要経済の中で唯一奮闘した中国だが、今年の経済成長予想では、米英に遅れを取っている。
 まあ、世界経済に跛行性があるから、リスクが分散されているのでそれはそれで悪いことではないだろう。
 ところでWSJの記事の中にはまったく日本のワクチンの話が出てこなかった。
 その理由は次のいずれだろうか?
 1)いつ国民の半分にワクチン接種が可能になるのか首相のコミットメントがないので検討がつかず記事にならない
 2)日本の景気回復が遅れても早まっても、世界全体の景気に与える外部効果が小さいので読者の関心が低い。

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