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シニア5か条(やるべき編)~その5 金だけでなく気も遣うべし

2021年03月26日 | ライフプランニングファイル
 厚生労働省が行っている国民生活基礎調査によるとシニアの悩みとストレスの原因は、自分と家族の健康の次が人間関係だ。
 人間関係の悩みは総じて若い時ほど多く、年齢を経ると減少する傾向にある。若い時悩みが多い理由の一つは恋愛や結婚問題があるからだ。
 興味深いことに家族との人間関係が悩みやストレスの原因になっていると感じる人の割合は全年齢層を通じてほぼ10%から15%のレンジに入っている。一方家族以外の人間関係が悩みやストレスの原因になっていると感じる人の割合は年齢とともに減少する。これはシニアになると仕事を離れて人とのつながりが減ることが一番の原因だろう。
 また内閣府の高齢者白書(平成30年)によると主観的に健康状態が良いと考える人の90.1%がほとんど毎日家族や友人と会話を行い、ほとんど会話をしない人は1.1%だった。一方主観的に健康状態が良くないと考える人の67.2%がほとんど毎日家族や友人と会話を行い、ほとんど会話をしない人は13.1%だった。
 もっともこの統計から「家族や友人と会話をすると健康になる」と結論づけるのは無理があるだろう。なぜなら「健康だから会話ができて健康でないから会話ができない」ということもあるからだ。つまりこの統計では会話と健康の間にはある程度の相関関係はあるが因果関係があるとまでは断言できないようだ。
ただし色々な調査によると人との会話が健康にプラスであることは間違いなさそうだ。つまり充実したシニアライフを送るには、人間関係を悩みやストレスのタネにせず、会話を通じてプラスの材料に変えていくことが重要なのだ。
 結婚しているシニアにとって最大の人間関係は夫婦である。
 シニアライフを楽しいものにするのもストレスフルなものにするのも夫婦関係を良好なものにするかどうかにかかっていると言って良いのだ。
 「金だけでなく気も遣うべし」というルールは、まず夫婦のためにお金を使いなさい、奥さんが買い物で使うお金に文句をつけるのは控えなさい、そして時にはちょっと気を遣ってあげなさいという意味だ。
 「気を遣う」といってもそれ程難しく考える必要はない。一番手っ取り早くて効果のある方法は奥さんの話を傾聴するということだ。奥さんの話は「どこそこの誰々とお茶を飲んだ時あんなことを言っていた」など他愛のないものが多いのだ。でもそれをちゃんと聴く。聞くではなく聴くという気持ちで。
 私の経験ではそれだけで夫婦関係は良くなると思う。
 そしてこの傾聴は家族以外の人間関係を良くする潤滑油なのだ。実は人はしゃべりたくてしかたがないという一面を持っている。だから話を聴いてくれることは歓迎されるのだ。余程重要なことでない限り、異論があっても議論をする必要はない。ああ、こんな見方もあるのだ、という受け止め方で良いと思う。
 気を遣うということは妥協するという意味ではない。まず相手を尊重して相手の話をちゃんと聴くということだ。それだけで人間関係は随分良くなると私は確信している。
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