今度のセミナーのつかみは終活ブームの話から。

終活ブームというと週刊誌・新聞などマスコミでの終活の取り上げ方は半端ではなく、終活バブルという言葉も登場しているようです。
なぜ今終活ブーム?というのが、つかみの一つのポイントで次のようなことが考えられます。
1)コロナで在宅時間が増え、遠出も制限されているから、自宅でできる終活が手頃なアクティビティとして注目を浴びている。
2)週刊誌などもネタ不足なので終活ものは救いの神になっている。
3)コロナウイルス感染で突然死をする人が増えたり、隔離のため最後を看取ることができない状況が発生し、死を以前より身近に感じる機会が増えた。
4)コロナを契機に葬儀のダウンサイジングが本格化し、葬儀・埋葬等の見直しブームが起きている。
ざっとこんなところでしょうか?
でも一つ本質的な問題として考えておかないといけない問題があります。
それはに現在の日本人には「デフォルトとしての葬儀や埋葬のルールがない」ということです。つまり葬儀や埋葬などのしきたりの元になる宗教が生活の中に入ってきていないということです。
これを「濃い宗教」の社会に生きる人と対比して考えてみましょう。
たとえばヒンドゥ教徒は、死ねば長男の手で寺院の前で火葬され遺骨はその前の河に流されます。河はガンジス川につながり、遺骨はやがてインド洋に運ばれます。ヒンドゥ教徒にとって魂は不滅で、死者の魂は月に昇り、そこでこの世で行った善悪を元に生まれ変わる場所が定められます。遺体そのものは蛇の抜け殻のようなものなので重視はされません。
このように死生観や葬儀・埋葬のルールがデフォルトとして存在するので、ヒンドゥ教徒はこの部分について終活をする必要がありません。
ところが日本では死生観、葬儀・埋葬のルールが定まっていませんから、自分で考え決めていく必要があります。
また家族関係も「家族に頼りたがる」少し古い世代と「頼られるほど金銭的にも時間的にも余裕のない」現役世代が同床異夢の状態にあります。
民法は法定相続の割合を定めていますが、その割合にそって遺産を分割できるほど余裕のある人は多くないでしょう。これらのことが今の日本人の終活を複雑にしています。
どうすれば複雑化する終活をシンプルにすることができるか?
それが今回のセミナーのSSP(Special Sales Point)~一番伝えたいこと~なのでまた別の機会に・・・