今朝(5月27日)の読売新聞に「投資マネー 海外流出」という記事が出ていました。2020年度に投資家は日本株投信を1.4兆円売り越し、海外株投信を4.7兆円買い越したという内容です。
記事は中々株価が上昇しない日本株投信を売って値上がりが期待できる外国株投信に乗り換えた人が多いと分析しています。
また塩漬けにしていた日本株投信の価格が戻ってきたので利益確定の売りを行い外国株投信に資金を回したという分析も行われています。
「価格が戻り利益が出たから売る」というのは、「損を実現したくない」という心理面は理解できますが、投資家としては合理的な行動ではありません。合理的な行動とは今損をするかどうかより、将来もっと利益を上げることができるかどうかで判断するべきです。もし日本株より海外株の方が上昇すると判断すれば、日本株を売却して資金を回収し、1日でも早く海外株に資金を投下するというのが正しい行動です。何故ならその方が長期的には利益が大きくなるからです。
さて日本株で投資収益をあげるのは、魚の割には釣り人の多い渓流や小さな池の中で手を変え品を変え魚を狙うようなものです。
一方海外株は大物を狙うことができる沖にでる船釣りのようなものです。
ビギナーでも運が良いと大物をつることができます。
昨年大きく株価が躍進したのはアップルやアマゾンなどハイテク企業でした。ハイテク企業の株価が伸びたのはハイテク企業の業績が伸びたこととさらなる業績拡大が期待できたからです。何故ならコロナウイルス感染防止でリモートワークやSNSの利用が拡大したからです。
今年は今のところハイテク企業が一服して出遅れていた産業株などに資金が向かっていますが、なお大海には多くの魚影を見ることができます。
私は投資マネーの海外流出は一時的な現象ではないと考えています。
むしろ釣り人が苦労の割には釣果が少ない渓流釣りを止めて、大物が狙える船釣りに向かったということだろうと考えています。