「終活」という言葉は好きではないので、私は「ライフプラン」という言葉を使っていますが、世間一般では「終活」」という言葉がブームなので「終活」からスタートすることにします。
この前のブログで「よく考えるべき終活」として「葬儀とお墓に関する指示」を取り上げました。これは自分中心に考えた死後の要望が家族を振り回すことになるから慎重に考えた方が良いという話です。
一方すぐに始める方が良い終活があります。それは「不用品の整理」「写真アルバムの整理」「アカウント・サブスクリプションのリスト化と統合」などです。
特に本人が認知症になったり、急に亡くなったりした場合、家族が大変困るのがインターネットを使った金融取引です。今や60歳以上の人の4割以上はインターネットで証券取引を行っている時代です。銀行も普通預金の無通帳化や送金取引のネット化を推進していますので、数年後にはかなりの金融取引がパソコンやスマートフォンで行われることになることは間違いありません。
電子マネーの普及でキャッシュレス化が進み、サブスクリプションと呼ばれる定期購読契約も増えていきます。定期購読契約にはアマゾンのプライムサービス、有料版の家計簿アプリ、健康アプリ、映画配信サービスなど色々なアプリがあります。
スマートフォン上で楽しむアプリでは本人以外利用しているかどうかわからないものも多いでしょう。
金融取引を中心としたアカウント(口座)とサブスクリプション(定期購読)を一つのリストにして信頼できる家族に渡しておくというのが、私は一番役に立つ終活だと考えています。逆にこのようなリストがないと残された家族の方が大変苦労されることは間違いありません。
ところで口座にしろ定期購読にしろ新約するのは比較的簡単ですが、解約する場合は数倍の手間がかかることが多いものです。サービス提供者はユーザが解約の手間の多さに閉口してしばらくサービスの利用を続けることを狙っているとしか考えられません。
自分で開設した口座や定期購読でも解約に手間がかかりますが、他人が開設した口座などを解約するにはもっと大きな手間がかかります。それを思うと元気なうちに口座や定期購読はできるだけ整理したいものだ、と思います。
それが現代における一番の「立つ鳥跡を濁さず」だと思います。