名古屋の友人が「つかみネタです」といって、私のマイナンバー講演用に「シルバー川柳一覧」を送ってくれました。
当面の講演はシルバーさん向けの講演ですから「難しい話ばかりしないで、聞き手の興味を引く話をしてください」という老婆心でしょう。
その川柳一覧の中でマイナンバーネタに使える川柳が2つありました。
「カード増え 暗証番号 裏に書き」
ここでいうカードはクレジットカードや銀行のキャッシュカードでしょうが、マイナンバー制度発足後に、申請するとマイナンバーカードを貰うことができます。
マイナンバーカードを貰うと3つの暗証番号を登録します。「個人番号カード用暗証番号」「利用者証明用暗証番号」は数字4桁(同一で良いかどうかは分りません)。「証明用電子証明書」を利用する場合は6桁以上16桁の英数字を登録します。
「3つも暗証番号を覚えることはできません」ということで裏に書いておこう、と考える人がいるかもしれませんが、これは×です。
銀行預金口座からインターネット経由などで不正に現金が引き出されることがあっても、パスワード等の管理がしっかりしていると救済される可能性が高いようですが、パスワードの管理が杜撰だと救済されないことが多いようです。「カードの裏に暗証番号を書く」のは最悪です。
「深刻は 情報漏れより 尿の漏れ」
少し尾籠ですが、一部の高齢者の方には確かに情報漏れより尿の漏れの方が深刻な問題かもしれません。ところで「漏れて困る」情報とはどんな情報なのでしょう。マイナンバーカードには「氏名・性別・生年月日・住所」の4情報が記載されますが、いわばこれは表札に生年月日が付いた程度のもの。昔は電話帳に住所・氏名を公開していましたからそれ程秘匿する情報ではない、という見方もできるでしょう(漏れて良いといっている訳ではありません)
漏れて困るのは実は「尿が漏れている」という類の人には知られたくない情報なのです。それ故マイナンバーが医療に結び付くときは、情報漏えいの問題はより重要な問題になると思います。
なおインターネットを見ると割りに有名なのが
「マイナンバー ナンマイダ―と聞き違え」
というのがあります。ちなみに「ナンマイダ―」と打って変換キーを押すと「何枚だー」とまず変換しました。マイナンバーカードは1人1枚です。本当にナンマイダ―と聞き違えるのであれば、熱心な念仏信者のはずで、極楽往生間違いなしですからそれは良いことだと思います。
最後に一つ私も作ってみました。
といっても日頃川柳は作りませんから、良寛さんの有名な俳句をもじってみました。
「裏を見せ表を見せて散る紅葉」 (良寛)
「表見せ 裏は見せないマイナンバー」(沢の詩人)
「マイナンバー」のところはマイナンバーカードか個人番号カードが正しいのですが、字余りなのでマイナンバーにしました。マイナンバーカードは写真入りの身分証明書として使うことができます。例えばスポーツクラブの入会時に身分証明書として提示することができますが、表を見せれば十分です。表には「氏名・住所・生年月日・顔写真」が表示され、裏にはマイナンバーが記載されいます。このマイナンバーは法律で特定されている業務以外に利用することはできませんし、聞くことも禁止されています。
ですから法律で特定された業務以外でマイナンバーカードの裏を見せる必要はありません。表は見せても裏は必要な時以外は見せないのがマイナンバーカードの正しい使い方なのです。
「講演会 話すも聞くも高齢者」
「シルバーさん向けの講演会」と冒頭に書きましたが、話をする私も法律上は高齢者の1人です。新しい制度ができた時、「こりゃ煩わしい大変だ」と捉えるか、「新しい仕組みを勉強してもっと生活を便利にしてみるか」と考えるかでは大きな違いがあります。
好きでも嫌いでもやってくるものであれば、好きになる方が受け止めやすいでしょう。
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