昨日(11月24日)ダウは455ポイント(1.5%)上昇し30,046.24 ドルで引けた。米国株が好調だった理由は幾つかある。一つはトランプ大統領が大統領選の敗北は認めないまま、業務引継にゴーサインを出したこと、イエレン議長
前連銀議長の財務長官任命が予想されること、コロナウイルスワクチンの開発ニュースが続いていることなどだ。
だが株価を動かすのは合理的な理由だけではない。悪いニュースには狼狽売りが起こり、良いニュースには買いが殺到する。
WSJの記事によるとアメリカ人はファンドマネージャーから小口の貯蓄者や手数料無料の株式オンライン取引を行うものまで、ここ10年間共通の戦略で動いてきた。
「現金を退蔵して市場から身を引くな」「投資を持ち続けているとリターンは後からついてくる」「危機には買い向かえ」だ。
実際3月の相場のボトムでダウ平均を買った人は62%の値上がり益を享受することができた。
つまり多くの人が「株は持っていると値上がりする」と確信した時「持たざるリスク=儲け損ねるリスク」を強く感じ、株の買い増しに向かう傾向がある。
これがダウが3万ドルという節目を超える時更に投資家を呼び込むだろうという判断の根拠である。これはCNBCのDow 30,000 could draw in investores from the sideline・・・という記事と同じ意見である。
コロナウイルスワクチンに関しては、今のところ良いニュースが目立つが、治験テストではワクチンの副作用で発熱、身体の痛み、頭痛を訴える人がいるという警告記事があった。つまり軽いコロナウイルスに感染したのと同じ兆候がでるということだ。冷静に判断するとコロナウイルスを抑え込むにはもう少し時間がかかるだろうと思われるが、置いてきぼりを恐れる投資家が株式市場に資金を入れるので株価が押し上げられるという側面もあるようだ。