怖い言葉ってありますよねえ。小さな子どもは「モジャモジャ」とか「ウニョウニョ」とか言うと怖がるように思います。
ものごころついてからだと、そういうオノマトペ的なものより現実との関連で恐怖を感じるようになりました。
猛獣だとか、毒のある生きものだとか、恐ろしい犯罪者だとか。
ただそれだけではなく、やはり音の響きで不気味さを感じることも。
高校生の頃でしたか、エンツェンスベルガーの本でハイチの秘密警察が「トントンマクート」と呼ばれることを知り、「なんと恐ろしい言葉だろう」と思ったことがあります。現地での意味は「麻袋男」とか「袋の怪人」とかいったもののようですが、「トントン」とどこか可愛い呼びかけめいたものがあって、「マクート」と邪悪な感じの響きが続いているのが怖かった。
今、女子生徒多数を拉致しているナイジェリアのテロ組織「ボコ・ハラム」にも、同様の怖さを感じます。
意味は「西洋の教育は罪」というものらしいのですが、特に「ボコ」という可愛いような、気持ち悪いような音が怖い。やっていることも、あまりにも我々の常識から逸脱しているように思います。
今日の雑草はオオジシバリ。キク科ニガナ属の多年草。あぜ道や土手でよく見かける、ちょっとタンポポに似た花。
ジシバリという雑草があって、やはりキク科ニガナ属なのですが、それの大型の草という名ですね。確かに花も葉も大きい。
いつも言いますが、「大地を縛る」という雄大な名前が好きです。地球を緊縛してしまうイメージ。バカバカしくて、うれしくなります。