NHKの連続朝ドラマ『花子とアン』。明治大正の読書事情について何か勉強になればと思って見始めたのですが、内容が面白くって、つい夢中に。ただ、当初の目的に関しては、ほとんど役に立ってはいません(苦笑)。
今週は主人公が童話を雑誌に投稿する話が中心でした。
「みみずの女王」という作品を〈児童の友〉という雑誌に投稿、入選したのですが、はたしてこれは事実にもとづいているのかどうか。
モデルとなっている村岡花子さんの書かれた童話に「みみずの女王」があるのは事実。国会図書館の近代デジタルライブラリーで読める『村岡花子童話集』(金の星社、昭和13年)に入っています。しかし、まえがきを読むと、どうもそんなに古い作品ではなさそう。今週の『花子とアン』は大正2年の出来事となっていますから、投稿したのは別のものだったのか? もしかしたら、投稿そのものが完全なフィクションなのかも。
もうひとつ気になるのは〈児童の友〉という雑誌。
こんな名前の雑誌が、当時あったという知識はありません。私の勘では〈少女の友〉(実業之日本社)をもじったのではないでしょうか。
〈少女の友〉は〈少女世界〉(博文館)などと並んで少女によく読まれていた雑誌で、毎号読者から、作文や和歌、習字、図画などの投稿を募っていました。
そうした雑誌に村岡さんが投稿していたか、どうか。いつか調べてみなくては。
今日の雑草はヘラオオバコ。オオバコ科の1年草。ヨーロッパ原産の帰化植物ですが、どんどん勢力を拡大していて、派手な見かけのせいもあり、正統派のオオバコよりも目につくほど。
名前は葉っぱの形から。大きな靴べらに似た葉っぱです。
オオバコの仲間の花は面白いですね。小さな花が穂になっていますが、その花序の下から順番に咲いてゆくのです。
まず最初、花開く前の萼の間からメシベの先(柱頭)が顔を出して受粉。その後でオシベが伸びてきます。
写真の、花序のまわりの白い「花火」のようなのがオシベです。それより上、先端近くの「雌性期」の花から、小さな白いメシベが覗いているのが見えます。