散歩の途中で貼り紙を見かけました。
犬のオシッコを電柱にかけないよう、飼い主に訴えています。
犬が電柱にマーキングするのは本能といっていいでしょうね。
でも、臭くなるし、電柱の根元が劣化して倒れることだってあり得ます。
そこで、マナーのステッカーが「電柱などにしたオシッコは水で流しましょう」と飼い主に呼びかけているのですが、それでは手ぬるいと思った人がいたのでしょう。
しかし、文がぐちゃぐちゃして、結局おかしなものになってしまいました。
どう直してやればいいのでしょうか?
「させないで」と、飼い主に呼びかける部分を残すのなら、「犬にオシッコをさせないで」としなければなりません。さらに「電柱に(場所)」させないでとも言いたい。
単純に付け加えれば「犬に、電柱にオシッコをさせないでください」となって、これはこれで間違った文ではありません。でも、「に」が2回出てきてすっきりしませんねぇ。美しくない。
貼り紙の文が「犬を……」となっているのは、そこらへんの美意識があったからでしょうか。
ただ、よく見ると、黒く塗ったところは「が」となっていたみたい。「犬がオシッコをさせないで」は、なおさら変。犬がオシッコをするのを、飼い主にとめてもらいたいという気持ちはわかりますが……。
散歩をつづけながら、この貼り紙にもっともふさわしい文案はどうなんだろうと考えつづけました。
使役対象の「に」と、場所の「に」がダブらない方法はないものか? 「電柱に」ではなくて「電柱へ」とするのはどうか?
結局、ちょっと逃げるかたちですが、「犬の飼い主さんへ オシッコを電柱にさせないで」とか、「ワンちゃんへ 電柱にオシッコをしないでね」とかに落ち着いたのですが、もっと良い案があるような気もします。