最近若い人と仕事の話をすると「遠くを見ていないなぁ」と感じることが多くなった。若い人といっても、40歳位なので世間一般的な意味では決して若くない。こちらが年を取ったということである。我々の会社も世間のご多分に漏れずここ数年リストラ・リストラで頑張ってきたが、この過程で中間管理職は「いかにやるか?」ということだけにとらわれ過ぎて「何故やるのか?」というより本質的な疑問を発することを忘れたようである。その結果足元のゴミは見えるが、地平線の風景は全く見えなくなってしまった様だ。
ここでいきなり余談になるが、地平線までの距離は一体どれ位だったか?計算して見たくなった。私の一つの悪いところは脱線するところだが、これも脱線の最たるものだ。
前提として地球の半径を6,370km、人の眼の高さを1.7mとして三平方の定理で計算してみると、海抜ゼロメートルで地平線までの距離は4.65kmとでた。ところで私はよく山に登るので、山の高さ毎に理屈の上で見える地平線までの距離を計算してみた。
すると海抜1千メートルで112.9km、2千メートルで159.6km、3千メートルで195.5kmまで見えることが分かった。無論実際には大気中の水蒸気等でそれ程見えることはないと思うが・・・
若いビジネスパーソンに時々で良いから山に登ることを薦めてみようか?などと考え始めている。1千メートル程の山で良いから頂上に立ってみると良い。100kmの視界はないにしろ天気が良ければ相当な範囲の世界が見えるはずだ。
今日本の会社に必要なことは、頭を高く上げて色々なものの地平線に思いをめぐらすことなのだろう。