「尻尾が犬を振る」という言葉に意味は「本末転倒」という意味だが、元々は英語の格言のようだ。英語ではThe tail wags the dog.という。
鳩山政権の問題を論評したエコノミスト誌の記事 The DPJ's farctious coalition partners disrupt economic and foreign policy(民主党のけんか好きで手におえない連立パートナーが経済と外交政策を混乱させる)という記事の中に、伊藤忠の丹羽会長のコメントが出ていた。
It's like the tail wagging the dog. (これは尻尾が犬を振っているようなものだ)
総選挙で3%以下の支持しか得られず、参院で10議席しか持っていない国民新党と社民党が鳩山政権を振り回している様相はエコノミスト誌には(そして恐らく大方の外国人にも)随分奇妙に見えるようだ。
記事は菅副首相が亀井大臣に対して「我々は三党連立政権だが、同時にこれは鳩山政権であり、亀井の政権ではない」と威嚇したというかなり細かい話も紹介している。
だがエコノミスト誌が主張したい点は「民主党は来年の参院選挙で最低でも7議席を確保するまで連立を続けることが重要で、それ以降は民主党独自の政治課題を追求する自由が拡大する・・・という民主党の主張は少なく見積もっても危険なギャンブルに見える。何故ならそうなると国民新党や社民党がその政治課題を攻撃すると思われるからだ」という点だろう。
もっとも今我々にできることは、この記事を読んで日本の景気対策の遅れを確信する海外の投資家はどのように振舞うかを想定して投資判断を決めること位しかないかもしれない。