12月14日のFTは投資家がドルのショートポジションを急速に縮小していると報じている。
growing speculation that the currency's downward trend might have run its course.「ドルは既に下降トレンドを達成したのではないか?という憶測が増えている」
シカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジの数字では12月1日のドルのネット・ショート・ポジションは172,367コントラクトだったが、8日には107,284コントラクトに減少している。このショートポジションの減少は2008年6月以降で最大。
ドル売り圧力が減少したのは、12月4日に発表された雇用統計が市場予想よりもかなり良かったことが原因だ。このため市場では連銀が予想よりも早く、超緩和政策を終了させるのではないか?という思惑が広がっている。
ギリシア、ポルトガル、スペインなどユーロ諸国の財政悪化懸念もユーロの売り材料だ。BNPパリバによると、連銀の量的緩和政策は米国経済全体に効果を及ぼしてきたが、欧州中銀の流動性供給策はマネー市場の円滑化に寄与したに過ぎないということで、この差のため米国の経済成長が今後ユーロ圏を上回るので、連銀の方が先に金利引き上げに動くことが可能だということだ。
BNPパリバは新年に入るとユーロはドルに対して一層値を崩し始めると予想している。