金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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米国の弱い雇用統計、一時的な雑音か(エコノミスト誌より)

2010年12月06日 | 投資

先週金曜日(12月3日)に米国労働統計局が発表した雇用統計には失望した人が多いのではないか?市場予想より悪い雇用統計は米国経済の弱さを想起させ、円高ドル安に振れている。

11月の新規雇用は市場予想を大きく下回る39,000人だった。10月の新規雇用が172,000人(151,000人より上方修正)で、先週水曜日に発表された民間の雇用レポートが93,000人の増加だっただけに失望感は大きかった。

失業率は9.8%と今年4月以降で一番高く、リセッションのピーク時の10.1%に近づいている。もっとも失業率が増えた要因の一部には就職希望者が増えたこともある。失業率はしばしば景気回復期に増加することがある

だがエコノミスト誌は「11月の雇用統計にはハッピーなところはほとんどないけれど、この数字には恐らく狂いがあるのではないか?」と述べ、今後新規雇用者数が引き上げ修正される可能性が高いと述べている。米国の単月の雇用統計にはしばしば「雑音」が混じるのである。

米国の労働市場は失業率を引き下げる程に新規雇用機能を回復していないが、回復のペースは改善しているというのが同誌の見方だ。

もしその見方が正しいとすると、ドルが弱含んだこの時は一つのドルの買い時かもしれない。

コメント (1)
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