金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

円高で輸出が大幅に落ち込むとどうなるのですか?

2011年08月01日 | 社会・経済

ブログの読者の方から2,3ご質問を頂きました。とりあえず簡単なものからお答えします(これは私のブログそのものではなく、ブログのコメントに対する質問と思われますが、私の考えをお伝えします)

ご質問の一つは次のとおりです。

殆ど輸出ゼロになった場合でも、食糧、エネルギー源、原材料は海外から購入しなければならないと思いますが、その購入外貨はどのように調達するのでしょうか? 

ご質問をより一般的な意味で考えると、「輸出が大幅に減少し、貿易収支が大幅に悪化した時どのように資金調達するのか?」ということになると思います。

経済学的には「経常収支+資本収支=ゼロ」という式が成立するそうです。貿易収支は経常収支の一部で、他に「サービス収支」などがあるのですが、話を簡単にするため、経常収支=貿易収支で進めます。

上記の式から貿易収支(=経常収支)がマイナスになると、資本収支がプラスになります。資本収支がプラスになるということは、外国からお金を借りてくるということになります。

この実例は経常赤字のアメリカが発行した国債が日本や中国など海外勢に保有されていることです。

もっとも今のところ日本が海外資産を保有していますので、配当や利息が「所得収支」(経常収支の一つ)として入ってきますし、海外資産そのものを処分することもできますから、ただちに対外債務が増加することにはならないと思います。

また輸出超で外貨が溜まると、外貨を売って円を買いますので、ドル安・円高になります。一方輸入超で外貨が足りないと円を売って外貨を買うので、ドル高・円安になります。

日本は80年代初めから貿易黒字が定着していますが、分間風速的には赤字になったことがあります(たとえば1996年1月)。一時的な赤字であれば問題はないと思います。ただし(可能性は低いと思いますが、何らかの理由で)輸出産業が壊滅し、貿易赤字が定着すると「国富の流出」が続いて大変でしょうね。

学生時代の記憶ですが、初めて海外に行った時、厳しい外貨持ち出し制限があったことを思い出しました。これは超極端な例ですが、輸出が壊滅するとこのようなことも起こりうるのでしょう。

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穂高縦走、いよいよ今週末に迫る

2011年08月01日 | 

今週末の金土日(5-7日)で、北アルプス穂高連峰を北穂高岳から前穂高岳まで縦走する予定だ。週間天気予報によると、この期間の松本地方は「曇り時々晴、降水確率30%」である。沖縄に接近している台風9号の影響が気になるところだ。

8月第1週は統計的には、夏山シーズンでは一番天気が安定する時だが、今年は太平洋高気圧の張り出しが小さいので不安定な天候となりそうだ。

ところで今回同行する会社の山の会も今年で4年目だ。大学山岳部であれば最終年度である(もっとも昔の山岳部の場合は私のように4年で卒業できない人も多いが)。

北穂高岳から前穂高岳への縦走は、一般ルートとしては最上位の部類だ。我々の同好会も随分成長したものである。

このコースの中で特に難しいと言われているのが、北穂高岳から涸沢岳の間だ。私は35年程前の晩秋、滝谷を登った後ここを歩いているはずなのだが、ほとんど記憶はない。滝谷下部の雄滝をノーザイルで登ったことや、第四尾根のカンテ(細い岩稜)を両手両足で挟みつけて、蛙飛びの要領で登ったことは今でも思い出すことができるのだが、北穂高・涸沢岳の稜線については、一向に記憶がないのである。

恐らく丸一日滝谷を攀じった後なので、印象に残らなかったのだろう。だが私の滝谷の季節ははるか昔に終わった。今回は涸沢岳周辺こそが、ハイライトなのでじっくり楽しみながら歩いてみたい。

だが捻挫や転倒、悪くすると滑落などという山の事故は、しばしば難関を過ぎた後に起きるという。また午後2時頃に事故が起きることを指して、「魔の2時」と呼ぶ遭難問題の専門家もいる。難関を過ぎても気を抜くなかれということだ。

このブログの読者の中には山の愛好家もいらっしゃると思うが、お互い気をつけて夏山シーズンを楽しみたいものですね。

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米国債務上限問題、合意に達する。オバマ演説

2011年08月01日 | ニュース

日本時間8月1日午前10時50分頃、ロイター(英語)はオバマ大統領は「デフォルト回避と赤字削減で、民主・共和両党の指導者は合意に達した」と発表したと報じた。

ドル円レートは77円90銭台までリバウンド。合意内容の詳細はこれから市場に流れるだろうが、ロイターは10年間で1兆ドルの赤字削減と短く報じていた。

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