金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

安倍政権、消費税引き上げなら株は売り?

2013年07月22日 | 投資

2013年夏の参院選は予想通りに与党勢力が勝利。一般的には政権が安定し、成長戦略が推進されるので、日本株にはプラス要因だと判断される。だが強い力を持つ安倍政権が消費税引き上げに向かうなら株は売りだ、という人がいたのでちょっと紹介しておこう。

WSJのNext question for Japan Investors:Can Abe deliver? 「日本の投資家に質問:安倍首相は実現できるのか?」という記事の中で、東京海上アセットマネジメントの久保健一シニアファンドマネージャーの「消費税の引き上げが決まると年末にかけて日本株を売りに回る。日経平均は来年初めに12,000円―13,200円まで下落すると予想される」というコメントを紹介していた。

久保氏についてはブルンバーグなどは彼の「自公政権の勝利は政権が安定するので日本株にはプラス」という発言を紹介していた。それぞれのメディアが断片的にコメントを紹介しているので、どちらに彼の力点があるのかは分からないが、消費税の引き上げが景気の腰を折り、株価の引き下げ要因になるという見方は頭に中に入れておいて良いだろう。

安倍首相のアドバイザー役のエール大学浜田名誉教授の消費税引き上げは景気の腰を折る可能性があるという進言を受けて、安倍政権が引き上げを見送るのではないか?という憶測が流れている。

だが仮に消費税引き上げが見送られると、財政再建に対する懸念が高まり、国債が売られて急速な金利上昇を招く可能性は高い。急激な金利上昇は、消費マインドを冷やす上、株価も急落する可能性がある。つまり消費税問題は、予定通りに来年春に引き上げても、先送りしても株価に悪影響を与える可能性の高い話なのである。

私自身は消費税引き上げだけで株価が1万2千円まで下落する、とは考えていない(消費税が引き上げられる場合、景気対策で補正予算が組まれるだろうから)が、当面の株価は重たいだろうと考えている。一つはbuy the rumor,sell the fact(噂で買って事実で売る)という株式市場の本源的な性格ゆえである。自公政権の勝利は既に織り込まれている。だから規制緩和やTPPなどで新しい成長材料が提供されないかぎり相場は重たいという判断だ。またアベノミクス騒ぎから一歩引いて考えると世界経済の動きが気になる。

バンクオブアメリカ・メリルリンチの神山氏は「日経平均は年末にかけて15,500円へ緩やかに上昇。市場の関心はアベノミクスから世界や米国の経済に移るだろう」(WSJ)と述べている。

参院選は政治のねじれ現象が解決した、というだけの話で山積みの問題が具体的に解決された訳ではない。苦くても飲まなくてはならない薬を飲めるかどうかが注目される。より正確にいうと苦い薬は「飲んで当たり前」で飲まないとトンデモナイと市場が判断する可能性が高いと私は考えている。

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スポット測光で山肌をくっきりと撮る

2013年07月22日 | 写真

最近のカメラは賢くて、オート撮影機能が充実している。私のような素人があれこれカメラの設定をいじるよりオートにお任せする方が良い写真が撮れることが多い。

ただし若干の例外があると思う。それは下の写真のように白く明るい部分と暗い部分が混じる風景だ。

Malt

写真は仙丈ケ岳の頂上から北岳と富士山を撮ったものだが、オートモードにすると測光モードがマルチ測光になり、北岳の中腹が暗く写ってしまう。これは手前のガレ場が明るいので、マルチ測光では露出不足になるからだ、と私は考えている。

これを補正する方法の一つが測光モードをスポット測光に変え、北岳中腹に焦点を当てて撮影するというものだ。

Spot

そうすると北岳中腹がくっきり写る露出を得ることができた。

もっとも撮影後画像ソフトを使って露出を補正することができるので、あまり大きな問題ではないかもしれない。

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風爽やかな仙丈ケ岳の夏

2013年07月22日 | 

7月20日快晴、某ロータリークラブ・トレッキング同好会と南アルプス仙丈ケ岳に登ってきた。この日は北西からの風が吹き涼しく感じた。また空気が澄んでいて遠く妙高や白山までくっきり見え、日本の山岳風景を満喫できた素晴らしい一日だった。

7月19日(金曜日)朝8時30分に新宿スバルビル前から花バス(トラビスジャパン)に乗って南アルプス・スーパー林道の出発点・仙流荘に向かった。このバスは新宿・仙流荘荘片道2,600円と安い乗り物である(ただし途中で一度乗り換えがある)。12時50分定刻に仙流荘到着。仙流荘で昼ごはんを食べて、1時40分ごろの臨時バスで北沢峠に向かった。スーパー林道は村営バス専用で一般車両は通行禁止。この時期は登山者が多いので、臨時便が増発されることが多いようだ。

バスの乗車時間は約50分。鋸岳の鋭鋒や甲斐駒ケ岳の岩峰に見とれている内に標高2千mの北沢峠に到着。途中バスの運転手さんが薮沢ルートは残雪が不安定なので通行禁止です、と教えてくれた。

Choueisou_3

長衛荘はバス停の真ん前の感じのいい山小屋だ。夕食まで時間があったので、スーパー林道を広河原方面に少し散歩した。5分ほど歩いたところに「北岳展望台」という北岳の上部が見えるところがあった。またもう少しスーパー林道を下ると摩利支天と甲斐駒ケ岳の一部が見えた。爽やかな風が翌日の好天を教えてくれた。

あけて21日(土曜日)長衛荘の朝ごはんは昨日配られた弁当だ。午前4時から1階食堂では味噌汁が供されていて、そこで弁当を食べる仕組み。持参のコーヒーを沸かし、5時40分に出発する。我々が出発した直後に最初の村営バスが到着。元気な登山者が追いついてきた。話を聞くと東京から夜行バスで来て、朝一番で登り始める人もいる。

長衛荘の標高は約2030m、仙丈ケ岳まで標高差1千メートルの登りだ。7時24分5合目(大滝の頭)到着。標高2493mだ。仙丈ケ岳の合目はほぼ標高1百メートル毎に設定している。健脚ペースで標高1百メートル登るのに20分かかるから、2時間弱で5合目到着はまずまずのペースである。

5合目から30分ほど登ると高い木が少なくなり、甲斐駒ケ岳が全貌を現した。甲斐駒ケ岳の右側には秩父山塊が見え、甲斐駒ケ岳の左側には八ヶ岳連峰が見える。その中のピラミダルな峰が赤岳だ。撮影地点の標高は2560m。

Kaikoma1

8時53分小仙丈ケ岳頂上(2855m)到着。仙丈ケ岳が目の前に見えた。ここまで登ると北岳、富士山はいうに及ばず、北アルプスの槍ヶ岳、穂高岳さらに白馬岳まで見えた。目を右に向けると妙高山がはっきりと識別できた。大気が澄んで非常に気持ちが良い。

Kosenjyou

小仙丈ケ岳から仙丈ケ岳に向かう下りには小さな岩場があった。

Gannryou2

すれ違いなどに時間がかかる場所だ。仙丈ケ岳への最後の登りではすれ違いなどで時間がかかりコースタイムから少し遅れだした。それでも10時23分仙丈ケ岳3033m山頂到着。4時間40分ほどの登りだった。

日本一高い富士山、2番目に高い北岳、4番目に高い間ノ岳(北岳の右)を眺めながら食べる贅沢なランチタイムとする。

Kitadake2

10時50分下山開始。帰りは馬の背ヒュッテから薮沢を横断して、大滝の頭へ向かうルートを取った。薮沢カールの西側の稜線を下るが下り出しの岩混じりの斜面は少し傾斜があった。

Downfromtop

岩混じりの急斜面に高山植物が咲く。写真はミヤマキンバイだ。

Miyamakinnbai

11時20分薮沢カール下仙丈小屋到着。100円払ってトイレを利用。小屋のおじさんが「次はトイレだけでなく、小屋にも泊ってね」と笑いかけた。

Goodbysenjyo

小屋の下の水場から仙丈ケ岳を仰ぐ。

私が仙丈ケ岳に登るのは3回目だ。春に一回、夏が二回である。眺望は今日が一番良かったと思う。

沢筋にはキバナシャクナゲが咲いていた。

Kibanashakunage

12時8分馬の背ヒュッテ通過。

12時13分薮沢の最初の雪渓を横断。大滝の頭に向かうルート上3,4か所雪渓を横断するが足場はしっかりしていて問題はなかった。薮沢の下部を見ると通行禁止の薮沢に人影が見えた。ルートを確認する小屋関係の人だろうか?

12時50分五合目(大滝の頭)到着。

14時10分北沢峠着。長衛荘で生ビール(700円)を買い乾杯!15時にバスに乗って仙流荘に向かった。

Map

(青が登りルート、赤が下りルート)

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