今内外の株式市場は、一日の振幅幅が高まっている。
日経平均は一昨日27年ぶりの急騰だったが、昨日は大幅に下落した。下げムードは欧州に引き継がれたが、米国市場は失業保険申請数が減少したことなどを好感して、薄商いながらも上昇した。ダウは76.83ポイント0.5%上昇。
WSJのU.S. stocks rise amid Fed uncertainty「連銀の動きが不確実な中で米株上昇」という記事の中に次のフレーズがあった。
taking turns -one day we are risk on, one day we are risk off
ある日はリスク・オン、ある日はリスク・オフの日替わりメニューとでも訳しておこう。Take turnsとは「交替でする」という意味のイディオム。
交替もこう激しいと四谷怪談の回り舞台を見るようだ。ところでこの回り舞台は18世紀中頃日本で発案されたものだそうで、明治以降海外の舞台でも取り入れられるようになったそうだ。このところ日本の回り舞台が激しいのは、本場回帰か? これは冗談だが。
さて現在のリスク・オン、リスク・オフの交代劇を奈落の下で回しているのは、連銀の政策金利見通しに対する思惑と中国景気の先行きに対する懸念だ。
米国の雇用環境は堅調だが、ドル高で8月の輸入物価は市場予想1.7%を上回る1.8%の下落だった。ドル高持続による物価の低迷は金利引上げに疑問を投げかける。
さて今日はリスク・オン、リスク・オフどちらが顔をだすだろうか?順番はリスク・オンだが、一日の中の役者交替もあり得る。
この目まぐるしい相場にボラティリティに賭けて一儲けをたくらむ人もいるだろう。だが一般の人はしばらく様子見した方が良さそうだ。
さもないと奈落に落ちる可能性がある・・・