今年の夏の北海道登山はトムラウシと羊蹄山である。計画ではその間に暑寒別岳まで登ろうと欲張っていたが、トムラウシの後の休養のため暑寒別は割愛して積丹半島とその付け根の余市にドライブ旅行することにした。
小樽から積丹半島に向かう道路が混んでいてランチタイムが近くなったので、古平町の「いちい寿司」というすし屋に寄った。
ホッキガイのたっぷり載った三食丼1,500円を頂く。積丹半島のすし屋では「ふじ鮨」が有名だが、いちい寿司もお値段通りの味だと思った。店主から見どころを聞いて、神威岬と積丹岬に車を回した。
神威岬の駐車場はほぼ満杯だった。十数年前にワイフと来た時は荒涼としていて、していかにも北の国の岬という感じがした記憶があるが、今ではすっかり観光名所だ。時々外国語も聞こえる。
観光化しているとはいえ、岬に向かう細い道を歩いていくと「岬は海に突き出た大地の骨だ」と感じる。ある種の荒涼感が心を揺さぶった。
積丹岬の島武意海岸は「日本の渚百選」に選ばれている。
昔来た時はこんなアレンジメントはなかったと思うが、〇〇百選などという数揃えものは観光誘致に必要なのだろう。
高度差50mほどの急な階段を下りていくと渚に着く。中々の景色であるが、多少ゴミが目に付くのが残念だった。
次に車をその日の宿泊場所・ゲストハウス余市に向けた。ここは前夜booking.comで1室だけ空いているというので予約した。1室2名で一人4,500円だった。ゲストハウスのオーナーからニッカウヰスキー工場や食材を買うスーパーの情報を得て余市へ出陣。
NHKの朝ドラ・マッサンを思い出しつつ工場を見学。
竹鶴が獲ったと思われるヒグマにも出会った。
余市周辺はヒグマが多いらしい。工場内の売店では夜に飲む水割りウイスキーを購入。
車を近くのイオンスーパーに回して夕食を調達した。
オーナーに聞くとゲストハウスは元々学生寮だったものが、老人ホームになり、今は宿泊客を泊めるゲストハウスになったということ。
少子高齢化とインバウンド旅行客誘致という社会・経済構造変化の縮図のような話であった。
それはさておきここは余市観光の拠点として中々便利な場所である。5月に開業したがほぼ満室の運営を続けているということだった。
短いけれど充実した積丹・余市の旅だった。