先週野村證券は提携先の政治地政学コンサルタントAlavan Business Advisoryの意見を元に北朝鮮で軍事衝突が起きる可能性を50%から35%に引き下げていた。
昨日(8月29日)北朝鮮は日本列島の上を越える弾道ミサイルテストを行った。このニュースに円は対ドルで買われ108円台に上昇したが、昨日のニューヨーク市場ではドルが買い戻され109円台後半で取引されている。米国株は朝方低く寄りついたものの、北朝鮮問題についてはそれほど悪材料とはとらえず上昇して取引を終えた。
野村證券のアナリストは、昨日のミサイル発射テストは想定範囲内のものとして、北朝鮮問題に関する緊張はコントロールされていると述べている。
CNBCは「米国の「炎と怒り」という北朝鮮政策は完全に失敗している。米国はもっと北朝鮮との外交的解決を目指すべきである」という安全保障・外交政策ストラテジストJoel Rubin 氏の意見を紹介していた。
感情的にははなはだ面白くないことだが、北朝鮮を相応の軍事力を持った国であることを米国が認めて、外交交渉のテーブルに着くのが、現在のところベストの選択肢ではないか?と私も考え始めている。
前政権で極東アジア政策顧問を務めていたMerrill氏は次のように述べている。
"People sometimes forget that sanctions carried to an extreme can sometimes get us into real trouble," he told "Closing Bell," pointing to the oil and scrap metal embargo on Japan in the early 1940s.”"When they felt that their economy was being choked they responded with a military attack on Pearl Harbor.”
「人々は時々過度の制裁が本当のトラブルを引き起こす可能性があることを忘れる。1940年代始めの石油とくず鉄の日本への輸出禁止が日本を真珠湾攻撃に向かわせることになった。」