金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

錯覚資産も資産の内

2018年09月10日 | ライフプランニングファイル

朝山手線の社内広告に「人生は運よりも実力よりも『勘違いさせる力』で決まっている」という本の広告が出ていた。

この「他人が自分に対して持っている自分にとって都合の良い錯覚」を錯覚資産と作者は呼ぶ。これはハローhalo効果の一種で「あるところが優れていると後光がさしたようにすべてが良く見えてしまう」ことを指している。

広告を読んだだけで筆者の言いたいことが凡そ分かったのでこの本は買わないことにした。(笑)

もっとも買ってまで読まない理由は、私自身意識せずとも「錯覚資産」の恩恵にこれまで預かってきたし、さらにこの先「錯覚資産」に関する技を磨いたところで、さほど得るものはないからである。

会社で人事考課訓練を受けた人は、人事考課でハロー効果を排除するように教えられたことがあると思う。

たとえば「遅刻が多い連中はすべてにおいてだらしなく信頼性がない」なとというのは、よく引用されるネガティブ・ハロー効果の例だ。

人事考課では一つの事実と一つの行動特性を結び付けるのが原則なのだが、実際の考課においては「一つ良ければばすべて良し」「一つ悪ければすべて悪し」的評価が下されることが多い。

同じミスを犯しても、日ごろ評判の良い人はアンラッキーだったという軽いネガティブ評価で終わるが、日ごろ評判の悪い人の場合は「基本姿勢ができていない」などと酷評されることがある。

どうしてこのようなことが起きるのか?と考えてみると、それは人間の脳の特性にあると私は考えている。

相手の個々の行動を分析して相手の特性を見極めるのは脳にとって負担の大きな作業である。一方ハロー効果によって、つまりある際立った特性から相手を判断することは脳の負担が軽いので、ハロー効果という現象が起きるのである。

このように考えるといくら人事部が評価研修を行っても、ハロー効果を排除することは難しく、評価される側はハロー効果を味方につけた方が良い訳だ。

実際世の中は「錯覚資産」や一種の「虚像」で回っている面が多い。真剣勝負の世界を渡ってきた人は「虚像」の大きさで相手を圧倒した故勝ち続けることができた側面があるだろう。

宮本武蔵は無論剣豪としての実像も大きかったが更にその映像を極大化した虚像の大きさでも戦う前に相手を圧倒していたのではないか?

サラリーマン渡世も勝負の世界とすれば、虚像もまた活用する必要があるということだ。

コメント
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