先週新車(ホンダ・フィット)が届いたので、北信の戸隠神社までドライブした。私のフィットには、ホンダの安全運転支援システム・センシングが着いているので、高速道路でセンシングの性能を試しに出かけた次第だ。
高速道路で役に立つセンシングの機能は、アクティブクルーズコントロールACCと車線維持支援システムLKASだ。ACCは設定した速度で自動的に車を走らせる機能で、全走車の速度が落ちるとそれに合わせて自動的に速度が落ちるシステムだ。LKASはフロントガラス上部のカメラが左右の白線をとらえ、ハンドルが自動的に走行レーンを追いかける仕組みだ。
この2つを組みわせると高速道路では、アクセル・ブレーキ・ハンドルを操作しなくても(ただしハンドルから手を離すと働くなるようだ)ほぼ自動的に車を走らせることができる。
納車時にディーラーのセールスマンから「これらの機能を口頭で説明するのは大変時間がかかりますし、高速道路でないと使えないので、自分でオーナーズマニュアルを読みながら勉強してください」と言われていた。
そこで350ページ以上あるオーナーズマニュアルの必要箇所を拾い読みして、実戦に臨んだ次第だが、ACCもLKASも使ってみると実は簡単だった。特に私は過去クルーズコントロール(速度設定車)に乗ったことがあるので、ハンドル脇のボタンを操作して走行速度を設定することに違和感はなかった。
LKASもハンドルについているLKASボタンを押すだけで設定できるので簡単である。
さて実際に車を走らせた感じからすると、渋滞に巻き込まれない限り、ほぼ自動運転を体験することができた。最初は本当にLKASでカーブの多い碓氷峠の上り坂をこなせるのか?と少々不安だったが問題なく「自動運転」を楽しむことができた。ただし気象条件によってはLKASが働かないこともあるので、油断は禁物である。あくまでもセンシングは安全運転を支援する仕組みだからだ。
もっとも今回のように気象条件が良いときは、運転者の負担を大幅に軽減してくれることは間違いない。
私が元気なうちに完全な自動運転車に乗ることは不可能だろうが、準自動運転の経験はできることを実感した次第。
かなり優秀なホンダの安全運転支援システムだが、フィットについているACCの欠点は車の速度が時速30km以下になると解除されていまうことだ。つまり高速道路で渋滞に巻き込まれ、ノロノロ運転や停止の状態になるとACCは機能しなくなる。つまり渋滞時追随機能なしのACCということだ。
渋滞がなかった上信越自動車道では自動運転を楽しむことができたが、関越自動車道に戻ってくると事故渋滞でノロノロ運転に巻き込まれることが多くなり、自動運転を楽しむことはできなくなった。「車のお値段相応の機能をつけています」ということなのだろうが、自動運転の楽さを経験すると渋滞時追随機能が欲しくなるから人間は欲張りなものである・・・