先週金曜日の米国株市場は、中国の関税引き上げとそれに対するトランプ大統領の報復的な関税引き上げで荒れた。
現在フランスでG7が行われているが、そこで何か合意が生まれるか?あるいは意見の相違が一層明確になって終わるか?ははっきりしないが、私は後者の可能性が高いと考えている。つまり荒れた8月の最後の週も荒れる可能性が高そうだ。
そんな時CNBCのThe investing mistakes you want to avoid as the market sinks-and what to do instead
という記事を見かけた。この記事は相場が荒れている時はポートフォリオの時価をチェックするな!という行動経済学者ダン・アリエリーの考え方を紹介したものだ。
「予想通りに不合理」の著書でしられるアリエリー氏は「相場が荒れている時頻繁にポートフォリオの時価をチェックしているとその都度悲しくなったり、うれしくなったり感情が振幅する。そんな時投資判断をすると後で後悔することが多い。だから頻繁にポートフォリオをチェックするな」と述べている。
そしてもし「売り買いあるいは継続保有の意思決定をするなら、手持ち株を前提に考えるのではなく、今すべてキャッシュで持っている前提でどうするか?を考えるのが良い」とアドバイスしている。
この短い記事の中では「なぜキャッシュ前提でスクラッチベースで考えるのが良いか?」という説明は書かれていない。
簡単に解説すると自分のポートフォリオを前提にものを考えると「保有効果」(自分が持っている株を他の株より価値が高いものと考える心理現象)や「現状維持バイアス」で判断がゆがめられるからである。