金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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「長期運用ファンド」評価額記録更新、5つの追い風

2020年10月14日 | 投資
 「長期運用ファンド」の時価評価額が8月の記録を更新した。9月はハイテク銘柄の売りに押されて大幅下落となっていたが、今月に入って再びハイテク株が活気を帯び、評価額を押し上げた。
 新型コロナに起因する経済活動鈍化の中で株高が進行し、評価額が続伸する背景を考えてみた。
 主な要因は5つある(他にも要因はあると思うがこの手の話は5つ程度に絞った方が良いだろう)。
 最初の3つの要因は新型コロナウイルス感染が始まってから現在に至るまで共通する要因で、「米連銀を中心とする中央銀行の超金融緩和政策の持続」「ロックダウン、在宅勤務・学習を追い風にしたハイテク銘柄への強い追い風」「ロビンフッドのようなユーザフレンドリーなアプリを使った個人投資家の活躍」だ。
 これらは米国を中心とした相場牽引要因だが、米国株が私の「長期運用ファンド」のコアなのでまずこれらの要因をあげた。
 次は10月に入って株高を演出した要因だが、米国大統領選挙で民主党のバイデン候補の勝率が高まったことが大きい。民主党の政策が株式市場にフレンドリーというよりも、民主党が大統領選のみならず、議会でも多数を占めることで有効なコロナ対策経済政策が実施されることに対する期待感が大きいようだ。
 最後は個人的な話だが、ファンドで保有していたドコモ株がTOBで急騰したことも追い風になった。投資にはごく偶にだが、棚ぼたがあるがこれもその一つだ。
 さて今年の2月3月頃、コロナ懸念で株価が急落していた時にこれらの株価反発要因をどれだけ正確に見通していたか?というと甚だ心もとない。
 当時株価について強気なビューを支えていたのは「コロナは一過性のものなので経済や相場はV字回復する」というものだった。しかし時間の経過とともに、V字回復は難しい、U字回復ではないか?とかいやK字回復だなどと単純な楽観論は後退した。
 所詮は後講釈である。
私が前段であげた5つの追い風も後講釈である。連銀の緩和姿勢や在宅勤務などは当面持続する可能性が高いが、追い風も吹き続けて常態化すると有難味が薄れてしまう。「いつまでもないと思うな運と災難」かもしれない。
コメント
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