金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

Kindle本を書く(4)~OneNoteを使って資料を集積する

2021年09月03日 | 本と雑誌
 本を書くテーマが決まり、スタイルも決まればいよいよ執筆準備に入ります。ここで注意しておきたいことは「大部分の本はパレートの法則に従っている」という現象です。パレートは20世紀前半に活躍したイタリアの経済学者で80:20の法則を提唱しました。これは成果の80%は全体の20%から生み出されているというもので、多くの本の場合は重要なことは2割の部分に書かれているということを意味します。逆にいうと8割の部分は話を分かりやすくするための例示だとか著名な人の意見が紹介されている訳です。
 もちろんこれは本の性質により異なります。例えば紀行記のようなものであれば密度はもっと濃いでしょう。でも全体のボリュームを出すためにには時々膨張剤を入れている本も多いと思います。
 寄り道話やちょっとした脱線が本を親しみやすいものにして、結果として著者の言いたいことが読者に伝わりやすくなると思います。ときには自説に対抗する意見も紹介しながら話を展開していくことも必要でしょう。
 そのためには日頃から心に残る言葉などを書き留めておくことが大切だと思います。
 もっとも書き留めるといっても、スマートフォンが手元にある現代では、パッと写真を撮って保存しておくの簡単です。
 私はスマートフォンのマイクロソフトレンズという無料アプリを使って本のページなどを撮影し、OneNoteに保存するという方法を取っています。
 写真は今度書く本の中の「教養力」の説明にショーペンハウアーの言葉を引用するために該当部分をレンズ⇒OneNoteで取り込んだものです。
 私は教養の一つの力は他者理解力だと考えていますが、単にそう説明するより最初に哲学的人生論を論じたショーペンハウアーの言葉を使って補強するのが良いと考えました。でもこれはある意味膨張剤のようなものです。
 ちなみに本の構想を練りながら私は「紙の本の『レンズ』撮り込み」「Webのクリップ」「新聞記事(電子版)の記事検索」「PDFのダウンロード」などを使って本の章別に資料を集積するようにしています。
 そしてそれらの資料を眺めながら、骨組みの部分と補強材や化粧材の組み合わせを考えています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菅首相の総裁選不出馬で日経平均500円高

2021年09月03日 | ニュース
 今日(9月3日)午前中の自民党役員会で菅総理が総裁選不出馬を発表したことが複数のメディアから報じられた。首相交代に伴う経済対策期待から日本株は上昇、日経平均は500円以上上昇し、29,000円台を回復した。
 生中継で見ていた午後1時からの菅首相の短い記者発表(正確には1時5分頃~)で首相は「コロナ対策に専念することと総裁選挙を戦うことの両立は困難なのでコロナ対策に専念し総裁選不出馬を決めた」と簡単に述べた(質問を受け付けず)。

 だがこれは誰が考えてもほとんど筋が通った説明にはなっていない。何故か?というと後1カ月程度の首相在任期間にコロナ対策に専念したところでコロナウイルス問題が解決する訳ではない。対コロナ戦はもっと長期的な戦いであり、菅首相が対コロナ戦を勝ち抜く自信があるならば、その具体策を総裁選や衆院選に掲げて戦うべきだったのだ。
 そもそも間もなく退任するlame duck(死に体)の首相の指示などまともに行われる訳もないことは明白である。
 「コロナ感染対策や経済活性化対策にクリアなビジョンを打ち出せなかったので後任に託して辞任する」という方が潔いのではないだろうか?
 菅首相が総裁選不出馬を決めた本当の理由は幹事長交代を含む党人事を行おうとしても駒が揃わなかったことにある。菅首相から声を掛けられた人もLame duck首相と心中するのはソロバンが合わないと考えたのだ。
 この後誰が出てきてどうなるかは分からないが、株式市場はとりあえず菅首相の退陣を歓迎したことは間違いない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Kindle本を書く(3)~出版サイクルやスタイルを考える

2021年09月03日 | 本と雑誌
 これまでKindle本を書く場合の「テーマを明確にして骨組みを作っていく」という話をしましたが、初めて出版される方は「出版までどのような手順があるのか?」「原稿はワードで書いて良いのか?」「縦書きにするのか?横書きにするのか?」「フォントやフォントサイズはどうする?」といった様々な疑問がわいてくると思います。
 まずKindle本の出版手順については、アマゾンがKDPパブリッシングサイクルで手順を公開していますからそれを読むのが一番良いでしょう。
大きな流れは下記の図のとおりです。
次に考えておくことは「書く本が文章主体か?写真または絵が主体か?」ということです。電子書籍の変換フォーマットには、「リフロー型」と「固定レイアウト型」があります。「固定レイアウト型」は絵本、写真集などで使用されるフォーマットで印刷されるイメージが表示されます。一般的なPDFと同様と考えてよいでしょう。「リフロー型」はコンテンツの大部分が文章で構成される本で使われるフォーマットで、読者の端末の設定に合わせて表示される画面が「リフロー」されます。
 ここでは「リフロー型」のKindle本の作成を説明します。
 「リフロー型」のKindle本の原稿はワードを使って作成するのが簡単で一番良いでしょう。普通に書いていけばまず問題なくKindle本にアップロードすることができます。ポイントはできるだけシンプルにする(例えば飾り文字を使わないなど)ことです。
 フォントやフォントサイズは読み手の設定で変わりますので、使い慣れている標準的なフォントを使うのが良いでしょう。
 決まりはありませんが、見出し1には16pt太字、見出し2には14pt太字、一般文章は12pt位を使うことを薦めている人が多いようです。
 縦書き・横書きの問題については、コンテンツの中にどれだけ数字やアルファベットが含まれるか?で左右されます。
 数字やアルファベットが少ない文章(自分史など)であれば、縦書きの方が良いでしょうし、マニュアル的なものであれば横書きの方が良いと思います。
 もっともブログやSNSにしても横書きですから、書き手としての我々は横書きになれています。今まで私はテーマからして横書きで書いてきましたが、今回書く本は縦書きにしようかな、と考えているところです。
 縦書きの一つのメリットはスマートフォンで読む時に読みやすいという点だと思っています。
 私が今書こうと考えている本はシニアの方がスマートフォンから簡単に読むことができることを目指していますので縦書きにしようと考えている次第です。「簡単に読める」ということにフォーカスすれば、細かい数字や原語の紹介は省略して「読みやすさ」を追求することになります。
 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする