前回本を書く上で大切なことは「本を書く目的をはっきりさせる」ことと「書きたいことをまとめてみる」ことだと言いました。
私は自分の人生を自分流に生きていた人であれば必ず書きたいことはあると考えています。なぜならそのような生き方は幸せな生き方であり、自分が幸せな人生を送ってきたということを家族や友人知人に知らせたいと思うからです。
立花隆さんは、「人間なにが幸せかといえば、『やりたいことを、やりたいように、やる』という一点に尽きると思っている」(自分史の書き方 講談社)と言っています。
ただ書きたいことが固まっても、ダラダラと書き進めては読みやすい文章にはなりません。読みやすい文章にするには、ひと固まりの文章ごとに一つのことを論じるなど工夫が必要です。つまり次のステップは「書きたいことを階層化する」ことです。
階層化というのは「見出し」や「トピック」を箇条書きにすることと考えてよいでしょう。ビジネスで報告書や提案書を書慣れている人なら問題ないでしょう。新書本などを見ると大方の本は2階層でたまに3階層構造の本に出合います。私の新しい本は2階層で構成しようと考えています。
さて要点を箇条書きにしていく方法ですが、一般的にワードのアウトライン機能を使うことを薦める人が多いと思います。私も4,5千字程度の文章であればアウトラインを使って構想をまとめるのですが、一冊の本の場合はマインドマップを使っています。
下の図はこれから書く予定の本のアウトラインを整理中(仕掛品)のものですが、全体を俯瞰することで相互関係がはっきりさせ、考慮漏れを防ぐ効果があります。
私が使っているX-mindというマインドマップアプリは、ワードにexportするとトピック(枠の中などの見出し)がそのまま、ワードの見出しになるように設計されています。この機能を使うと本の基本構造を設計することができると思います。
X-mindは「見出し」をドラッグして簡単に並べ替えることができますから、関係性の強いものを一まとめにするなど編集が容易です。