昨日(11月3日)は2日間のFOMCの後、予想どおり債券購入額の削減を発表した。それによると毎月国債購入額を100億ドル、モーゲージ債購入額を50億ドル合計月150億ドル削減する。現在1,200億ドルの債券を購入しているから順調に進むと8カ月で債券購入プログラムは終了する予定だ。
パウエル議長は債券購入削減案の発表に先立ち、現在のインフレ傾向は一時的なものであり、テーパリングはただちに政策金利の引き上げにつながるものではないという連銀の見方を示した。
これはハト派的な見方と受け止められ、ダウ・S&P500・ナスダックとも上昇し高値を更新した。
パウエル議長がインフレは一時的だという見方を示した一つの根拠は、労働市場に雇用者が戻ってくることで、サプライチェーンの混雑やパンデミックからの急速な景気回復による一時的な需要増に対応力が増しインフレ圧力は鈍化するというものだ。
果たしてこの読みが正しいかどうかの最初のテストは今週金曜日に発表される10月の雇用統計だ。
昨日発表された民間部門の雇用統計(ADP)では、事前予想395千人の雇用増に対し、10月の雇用増は571千人だった。感染拡大鈍化でレジャー産業やホテル業界が雇用を増やしたことが雇用拡大の大きな要因だった。
金曜日発表予定の10月の非農業部門雇用者増については、ダウジョーンズの事前予想では450千人だ。
今月の雇用統計について強い数字がでることは、連銀のインフレは一時的という見解をサポートするので、予想を上回る数字がでると株式相場は堅調に推移するのではないだろうか?
ADPの雇用統計から推測すれば、予想を上回る雇用増が期待できそうだが、雇用統計はクセが強い統計なのでADPが強くても非農業部門雇用者増は弱いこともあるので断言はできない。
だから相場は面白いとも言えるのだが・・・・