夏休みのドライブシーズンを前にガソリン価格が上昇していますね。近くのスタンドのレギュラーガソリン価格は175円(会員の場合は173円)/リッターです。
私は夏場はそれほど車には乗らないので、ガソリン価格の上昇が財布に与える影響度はそれ程強くないのですが、やがて電力価格などを押し上げるとボディブローのように効いてくるでしょうね。
さてこの原油価格の上昇はどこまで進むのでしょうか?
WSJにOil prices peak up as recession worries ebb「景気後退懸念が弱まったので原油価格が上昇している」という記事が出ていました。
インフレ抑制のため、米欧の中央銀行は政策金利を引き上げてきましたので、やがて景気が後退し、リセッションに陥ると懸念する人が多かったのですが、最近はリセッション懸念が後退し、経済活動が活発化しています。特にエンジンがかかっているのはアメリカやインドです。一方原油の供給サイドについては、サウジアラビアの減産方針にロシアも追随すると見る向きが多く、供給サイドの引締めが予想されます。
このため原油価格強気派は原油先物価格は1バレル100ドル(現在は83ドル強)を超えると予想しています。
ブレントオイル先物は7月に13%上昇しました。これは過去1年半の中で1カ月としては最大の上昇でした。
ソシエテジェネラルのアナリストはブレント先物は来年100ドルに達すると述べ、スタンダード・チャータードのメンバーは98ドルと予想しています。同行のアナリストは今月原油需要は供給量を1日2.8百万バレル上回るだろうと予想しています。
もっとも原油価格については強気の予想ばかりではありません。
最近ダウ・ジョーンズ社が15の銀行に調査したところ、予想の平均値は来年中頃に1バレル87.14ドルに達するというものでした。
原油価格の予想を困難にしている一つの要因は、中国の景気回復の見通しです。アフターコロナの中国景気の回復が遅れているため、世界の石油需要は抑えられていると見られていましたが、通関データによると、6月の中国の石油輸入量は前年比プラス45%ということでした。
原油価格が1バレル100ドルを超えることがあるかどうかは分かりませんが、ガソリン価格はしばらく高止まりすることは間違いないでしょう。
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