夕方、ラジオをつけたら、中川安奈さんがしゃべっていました。NHK・FM「映画音楽ワールドツアー」という番組の再放送です。
「ロビン・ウィリアムズ作品集」と題して、彼の主演作品でかかった音楽を流しながら、中川さんが映画の内容について、愛情をこめ、丁寧に語る。
なんだか不思議な気分。
3日前に亡くなった人が、2か月前に亡くなった人について語っている。映画のスクリーンやラジオの電波ではまだ活躍している人が、今はもうこの世にいない。退場した後も、舞台にはその人の姿がある。
姿というよりは、面影。それも、心にとても親しい面影。
だいぶ慣れてきたとはいえ、人はこうしてこの世を去ってゆくのだなあと、あらためて感じました。いなくなったことよりも、存在していたことの方が、奇跡的に思えます。現世は、幻の劇場。そこにある姿を愛おしみたい。