一日、冷たい雨。
散歩がてら市の中央図書館へ行って雑誌〈現代農業〉(農文協)のバックナンバーを借りてきました。
この雑誌は、先日、初めて本屋で11月号を立ち読みをして面白かったので、図書館で10月号を借りてみました。そしたら、これもやはり面白かった。
掲載記事は農業に本格的に取り組んでいる人向けのもので、私にはほとんど関係がないのですが、誌面から立ち昇る熱気が凄い。取材した文章、投稿、技術的な解説など、どれも新しい事実を読者に伝える喜びが溢れています。記者も編集者もそれを楽しんでいる気持ちが伝わってきて、気持ちが良い。雑誌はこうでなくっちゃ。
知らない事実と同時に、知らない言葉も飛び出してきます。
10月号では「耕盤が抜ける」という表現に出くわしました。「耕盤」って何? それが「抜ける」とはどういうこと?
畑で重い耕作機械を使っていると、地面の一定の深さの部分の土質が緊密化し固くなるそうで、それを「耕盤」というらしい。作物の根が通らず、出来を悪くするようです。
その耕盤を解消する方法があるらしく、それを「抜ける」といっているみたいです。
今日、借りてきた7月号には「冷夏予報、前歴深水で備える」という記事があります。ここにも初めて見る言葉が出てきました。
「前歴深水」は水稲の管理方法のひとつで、穂の出る15~25日前に田んぼに水を張って保温するのだそうです。これをやると「花粉のもとになる細胞が増殖するのを助け、花粉量の減少を抑えることで不稔を減らす効果がある」そうです。専門的。一般の者には縁がないのも無理がありません。でも、知れば楽しい。
その昔、「活着」という言葉を知った時も、似たような喜びを感じました。言葉の世界は深くて、広い。