なんでこんなことを思い出したかというと、夕方、自転車で吉祥寺近辺まで出かけ、暗くなって帰って来る時、ところどころのアスファルト道路が濡れていたせい。
「通り雨でもあったのかなぁ?」と思ったのですが、空はよく晴れていて、そんな気配はありません。
だいいち、ずっと自転車を乗り回していたので、降っていたのだとしたら、自分が濡れているはず。
冬型の気圧配置になって気温が下がってきたので、空気中の水蒸気が地表で結露したのでしょうか。大気や大地の呼吸を見たということかもしれません。
道路が濡れていた――ただそれだけなのですが、何か心に響くものがありました。
水遣りには苦労するものの、元気にすくすくと育ち、もうすぐ結球し始めるのではないかと期待しています。
写真は重なり合って立ち上がりつつある葉っぱ。
見ればすぐわかると思いますが、白菜の葉には棘があるのですね。新たに育ち始めた時に棘は多く、葉が大きくなるとだんだん目立たなくなります。ただ、最初に出来た棘は残ったままなので、葉の縁に近い部分にはたくさんある状態です。
棘は葉っぱが自分自身を守るために生やしているのでしょうね。虫などに齧られることから逃れようと。
柔らかくて美味しい白菜に、こんな一面があるのを初めて知りました。育ててみないとわからないことなのかもしれません。
生きものはそれぞれ生き残るための智恵をもっているのだと感心しました。
写真はベンケイソウ。ベンケイソウ科ベンケイソウ属の多年草。庭で鉢植えにして育てています。もう30年近く前に近所の方からいただいたもの。
日照りに強く、私でも長く育てられるほどに丈夫。命名の由来はその生命力の強さを武蔵坊弁慶に喩えたところから。
茎の先にびっしりと集まって咲く花をアップにしてみましたが、こうして見ると、5つの朱色のメシベを淡いピンクの小さな花弁が5枚、とり囲んでいるのがよくわかります。両者の間にオシベが2本ずつセットで計10本。
砂糖菓子のような花ですね。美味しそう。
本州や九州の山地に自生するそうですが、ちょっと日本離れしていると感じるのは、私だけでしょうか。