金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

必要な改革とは?

2008年01月29日 | 社会・経済

最近エントリーした「福田首相では株も経済のだめだ」にコメントを頂き「構造改革とは何を指すのか?」という質問があったので、幾つかの例でお答えしたい。私が必要と考えている改革の一つは「少子高齢化」や「企業間競争の国際化」に備えて、「人材の活性化と流動化」を促進するべく関連法規の改正と整備を進めることである。次に大都市部と地方の格差を是正する具体的な施策。例えば首都機能の一部移転などである。次に年金制度の改革である。改革の骨子は基礎年金部分を税で賄い、社会保障化することと統一年金番号の導入により、国民が自分の年金受給(予想)額を随時確認できる制度を作ることである。

労働問題についていうと「同一労働・同一成果に対して同一賃金を払う」という原則を立てるべきだろう。今は同じ労働を行っても、正社員であるか臨時雇用であるかということで賃金に差がありすぎることが問題だ。(もっとも正社員は会社の都合で転勤を命じられる等の義務を負っているので、その分は割り引いて考える必要がある)

又日本の残業に対する割増支払い率が欧州に比べて低いことも問題である。このため企業は仕事が増えても正社員を増やすという対応を取らず、正社員の残業やパートの採用で対処しようとする。その結果正社員の雇用が増えず、所得が伸びないのである。

このような改革を経て、労働コストが上昇してくると企業は労働生産性を高める行動を取り、合理化が進み競争力が高まるのである。また働く側もトータルな意味で豊かな生活をおくることができるようになる。

日本には改革するべきことが沢山あると私は考えている。

コメント (2)
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