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金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

越後の民宿・雲天を推奨します

2015年10月13日 | 旅行記

10月の3連休に連泊した越後の清水の民宿・雲天を推奨したいと思います。

越後湯沢に近い清水街道の終点・清水集落の入り口にある民宿・雲天は登山愛好家にはなじみの深い宿です。

宣伝すると更に多くのお客さんが来て私の予約が取りにくくなる懸念はあるのですが、この連休2日にわたってお世話になったので宿のために紹介しておきたいと思います。

建物は一世紀前の庄屋さんの家を25年前に移築したもので立派の一言に尽きます。

玄関に近いところには大きな炉端があり、ご主人が夕食に鮎を炭火で1時間かけて焼いています。炉端に座っていると時間がゆっくり流れます。

夕食は山菜・キノコ・地物の野菜と鮎です。これが地酒に合ってお酒が進みました。

二泊目に「地物ならイノシシ鍋でもないの?」とご主人に聞いたところ、雪が深くてイノシシはこの地では暮らせないということでした。一見愛想のないご主人ですが、本当はとても親切なお方です。車で入山しない単独・少数の登山者を登山口まで送ってくれるなどサービス満点です。

普通朝発つ時に宿代を払うのですが(山小屋では到着時支払が普通)、ここではお帰りの時に払ってくださいと言われました。何故なら登山者の人が無事に下山したかどうか確かめるためです、とおかみさんは言いました。

世知辛い世の中心配になる位、気持ちの良い方が経営されている宿です。

清水は名峰・巻機山の麓の集落ですから巻機山登山の方が多く泊まります。でも常連の方は近郷の八海山登山の折りにもここに泊まられる方も多いとか。

また厳冬期の巻機山は登山に適さない時期ですが、この宿を愛する人はスキーツアーの宿泊場所としても利用されるようです。

私は登山をされない方が泊まれられても、落ち着いた一夜を過ごすことができる良い宿だと思いました。

ここで提供されるお酒は八海山を始め地酒です。これが美味しい。南越後を旅するなら立ち寄ってみたい宿だと思います。

ということで目一杯宣伝しましたが、このブログを見てお客様が増えるて私の予約が難しくなると大変だ(そんなことはないか?)と多少危惧しています。

 

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地形図1枚を縦断する清水峠越え

2015年10月13日 | 

10月12日(月・体育の日)Nさんと清水から清水峠を越えて、谷川岳の表玄関・土合まで歩いた。Nさんとは過去2回ネパールをトレッキングで歩いている。今年はネパール大地震のため、トレッキングを見送ったが、二人でこの古い街道を歩くというのも何かの縁だろう。

連泊した民宿・雲天のご主人が「清水越えをするなら車で登り口まで送ってあげる」と前日言ってくれたので、朝ごはんを頂きゆっくり出発することにした。宿の朝食は油の乗った塩鮭・キノコたっぷりの味噌汁・舞茸とナスをさっと炒めたものとボリュームたっぷりで美味しい。80歳を越えたご隠居が「馬道(居坪坂)コースなら清水峠まで2時間、清水峠から土合まで3時間だな」というので、のんびりした気分で出かけた。

当初の計画は清水から歩いて十五里尾根に取り付き清水峠に登るというものだが、車で檜倉沢出会いまで送ってくれるというので歩きやすい馬道コースを取ることにした。

8時車を降りて檜倉沢を横断。標高930m。天気は快晴で爽やかな一日になりそうだ。馬道は傾斜が一定で歩きやすい。

途中昨日登った巻機山方面がよく見えた。右の大きな山は柄沢山(からさわやま・1,900m)で中央の三角形が割引岳だ。巻機山はその間にある。

ブナがきれいだ。

ナナカマドの実もみのる。

稜線にでると清水峠まで平たんな道が続いた。

10時12分清水峠到着。

西側の笹薮の道は七つ小屋山(1,675m)に登っている。越後(新潟県)と上野(こうづけ・群馬県)を結ぶ重要な交易路であった清水越えは明治11年に国道に昇格し道幅が5mに広げられたというが、相次ぐ雪崩でずたずたに寸断され復旧工事が追い付かなかった。その後上越線が開通し、輸送路としての使命を終え荒れるに任されているという。

清水峠で馬蹄形縦走をするという元気な女性2人にあった。朝3時に出発して谷川岳を越えてここまで来たという。これから朝日岳を登り、白毛門まで行くという。

写真はその朝日岳(1,945m)だ。十数年前宝川上流のナルミズ沢から朝日岳に登り白毛門へ縦走したことがあるが、朝日岳・笠ヶ岳の間には小さなピークが連なり、結構疲れたことを思い出した。

一ノ倉岳の上をヘリコプターが飛んでいった。遭難救助ヘリではなく遊覧ヘリのようだ。

10時35分 清水峠出発。道は水平道だが、何カ所か沢を渡るところでは崩壊しているところがあり、歩きやすい道とは言えない。

ガイドブックによると「7月1日の山開き以前は雪渓を渡る箇所が多く危険なので蓬峠から稜線を歩く方が良い」とある。

途中(11時15分)清水峠を振り返り写真を撮った。

谷川岳周辺では中年時代に沢登りを楽しんだが清水峠には来たことがなかった。一度は通りたい峠だったのでちょっと感慨がある。

12時20分白樺避難小屋。蓬峠への道が合流する白樺避難小屋から湯桧曽川に真っ直ぐ降る「新道」は比較的歩きやすい道だ。

12時53分武能沢出会い。

13時32分湯桧曽川の河原で休憩。清水峠を出て3時間経過した。民宿・雲天の爺様の話では3時間で土合に着くというが土合はまだ遠い。爺様は「熊を100匹獲ったマタギ」だったというから我々とは足腰が違うのかもしれない。あるいは往年の清水越えの道は整備されもっと歩きやすかったのだろうか・・・・

芝倉沢・幽ノ沢・一ノ倉沢・マチガ沢の出会いごとにちょっとした登りがあり少しうんざりしたが、14時35分に土合バス停に到着。JR土合駅まで歩いて電車を探したが小1時間の待ち時間があったので、バスで水上駅にでて在来線を乗り継いで帰宅した。

このルートは国土地理院1/2.5万分の1地図を上から下まで歩き通すルートだった。地図の縦の長さは37㎝。4cmが1kmだから、直線距離で9km。道は曲がりくねっているので実際はその倍は歩いただろう(途中でGPSの電池が切れたので正確な距離は不明)。

昔の人は健脚だったなぁ、と改めて感心した。

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紅葉の巻機山・ヌクビ沢を登る

2015年10月13日 | 

10月11日(日曜日)上越の巻機山をヌクビ沢から登った。

前夜は清水の民宿・雲天泊まり。雲天を5時45分頃レンタカー2台で出発し、桜台の駐車場に車を止めた。この駐車場は最盛期には駐車スペースを探すのに苦労するほど混雑すると言われているが、この日は小雨が降っていたので、登山客は少なく簡単に駐車することができた。

ここで井戸尾根パーティ7名と分かれ、Sさんと二人でヌクビ沢に向かった。

出発時間は6時8分。6時33分避難道分岐通過。6時39分入渓点。

熟年カップル+ガイドさん1名の3人組と前後しながら、しばらく右岸(上流から見て右)を歩く。

6時53分吹上ノ滝。

吹上ノ滝からアイガメの滝までは右岸をへつっていく。

アイガメの滝手前で沢を右岸から左岸にわたる。

アイガメの滝は右手の尾根に隠れてまだ見えない。

7時10分アイガメの滝。

アイガメの滝はヌクビ沢最大の40mの落差を持つ滝でルートは左手の草付きになる。草付きの左側に鎖があるが、その鎖を使わずに右手の岩を登る。滝を登る場合はできるかぎり水に近いところにルートを求める方が、足場がしっかりしていて登り易い場合が多い。ここもそうだ。

中々迫力のあるところでヌクビ沢のハイライトの一つだ。

7時55分 落合到着。ここは割引沢(左)とヌクビ沢(右)の合流点だ。ガイド付きパーティは割引沢から黒ツブネ尾根を登り割引岳に登るといっていたので、ここから左に向かうのだろう。

ヌクビ沢を登っていくとスラブ状の干布岩に到着。先行していた単独行の男性が濡れたスラブに全身を投げ出して匍匐前進していたが、ベストルートではない。この人は右手の枝沢の方に向かっていったがどこに行くのだろう?とちょっと気になった。ベストルートは流れの左側のスラブを直登するものだ。岩が乾いていると靴のフリクションでスタスタ登れるはずだが、小雨でスラブ全体が濡れているので、クラックを利用した多少細かい登りとなった。

なお状況が悪い場合は左手の藪をつかんで登る手もありそうだ。

後続のSさんが少し苦労していたので、お助けロープを投げる。

8時26分行者の滝下到着。

ここまで登ると水量は随分減ってきた。行者の滝は右手の岩を簡単に登っていく。

9時30分標高1,470m地点。沢の水が大分少なくなってきたので、ペットボトルに水を補充し稜線歩きに備える。

小雨はすっかり上がり気持ちの良い沢歩きにフィナーレになってきた。

しばらく行くと涸れた小滝に赤い××マークがついていた。ここで正しいルートは右手の藪から滝を越えそのまま尾根筋に登っていくものなのだが、小滝の岩登りが面白そうなのでそのまま沢筋を進んだ。ところがその上は急なガレ場になっていた。一度ガレ登りを試みたが、急すぎるので少し戻って小さなガレを登って踏み跡に出た。約20分ロスタイム。悪ふざけはいけないとちょっと反省。

ヌクビ沢を登る人は最後の××には注意してください。

11時稜線到着。

稜線は素晴らしい草紅葉が広がっていた。

11時14分巻機山(御機屋)到着。

避難小屋で待っていてくれた井戸尾根パーティと合流して、井戸尾根を下山する。

巻機山上部は草紅葉が広がる。

稜線は雲がわいてきた。

井戸尾根の緩斜面帯の紅葉が美しい。

途中天狗岩とヌクビ沢がよく見えるポイントがあった。

あの沢を歩いてきたのだ、と小さな感動を覚えた。

14時駐車場到着。後で民宿・雲天のご主人に聞くと「昔はヌクビ沢を登り井戸尾根を降るのが巻機山登山のメインコース」という話だった。現在ヌクビ沢は上級者向けのコースと表示されていて、安易な入山を警告しているが、残雪が消えたこの時期の遡行はそれほど困難ではない。ただしこのクラスの沢では登攀技術よりルート取りがポイントになるので、沢歩きの経験者と同行することが望ましい。条件に恵まれると巻機山の真髄に触れる素晴らしい登山ができるだろう。

 なお沢の源頭から尾根に登る踏み跡は国土地理院の地形図のルートよりかなり左側を通っていた。

崩壊が激しいところなのでルートが変わっているのかもしれない。

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