金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

靴だけ贅沢

2016年12月14日 | うんちく・小ネタ

贅沢な人間ではない。日頃着る服はLands’endという米国発の通販のものが多い。ユニクロなどよりは少し高いがある種の哲学があるので飽きが来ない。

Lands' endの服は作りがしっかりしている上にファッション性がないので何年も着ている。およそ流行に無頓着な私向きの服である。

かようにおよそ贅沢とは無縁だが、靴だけは他の人より沢山持っていると思う。ビジネス用、日常用、ジョギング用、スポーツクラブ用、登山靴は冬山用・スリーシーズン用・トレッキング用と三種類。更に滅多に履かないけれど沢登り用のフエルト靴がある。他にスキー靴が二種類。スキーといえば雪道を歩く短靴が一足と膝までの長さのヘビーデューティーなゴム靴がある。

会社の入って間もない頃はビジネスシューズを何足もそろえることができず、1,2足を履きまわしていたので、直ぐ駄目になってしまった。山陰地方のお客さんを雪のシーズンに回っていたことも靴を傷めた原因だ。

数足のビジネスシューズを揃え、一足一足を十分休ませることができるようになった頃から外回りが減ってデスクワークが多くなり、靴はほとんど痛まなくなった。

今となってはあまり履く機会が少なくなったビジネスシューズが何足か下駄箱の棚を占拠している。若い頃の恨みを今頃晴らしているのかもしれない。

登山靴の中でも冬山用の靴はほとんど履かなくなった。冬山を歩くことはあるが、今のスリーシーズン靴は高性能なのでほとんどそれで間に合ってしまう。

今山登りで一番よく使っているのは、トレッキング用の底が柔らかいゴアッテクスの靴だ。歩きやすいけれど、実は顔が今一つ気に入らない。

つま先が丸く広がり間が抜けた感じがするからだ。この靴は日本製なので日本人の足には合うのだが、きりっとした感じがしない。

登山中に見るともなく他人の靴を見ると、細身できっりとした顔の靴を見かけることがある。どうも欧州メーカーの靴のようだ。

新年を機会に新しいトレッキングブーツを買おうかな、と考えている。履き心地が許せば、細身で顔の良いきりっとしたブーツを買ってみたいと思う。

「ふらんすはあまりに遠し せめて新しき背広をきてきままなる旅にいでてみん」と詠んだのは朔太郎。

ブーツを新調してもヒマラヤの高峰に登ることはできないが、チベットの香り高いムスタンあたりに旅してみたいなどと考えている。

靴は時として人生にささやかな贅沢をもたらしてくれる。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米国でアクティブファンドからパッシブファンドへのシフト加速

2016年12月14日 | ライフプランニングファイル

トランプラリーで株価上昇が続いている。トランプの恩恵を一番享受したのはゴールドマンザックスなど金融株の投資家だ。日本でも証券会社の株価は急騰しているから、社員もボーナスで恩恵を受けるに違いない。

だが資産運用業界全体を見ると明るい話ばかりではないようだ。米国ではアクティブファンドからインデックス運用タイプのパッシブファンドやETFへの資金シフトが止まらない。WSJによると、個別株に投資するアクティブファンドは過去一年間で2,427億ドルの資金流出で、パッシブファンドは1,859億ドルの流入増となった。アクティブマネージャーにとっては頭の痛い話だ。

コンサルタント会社のヒヤリングによると、2/3の回答者はパッシブファンドは向こう5年間現在のペースで増加を続け、19%の人はパッシブファンドの増加率はさらに加速するとみている。

モーニングスターによるとパッシブファンドの加重平均報酬は0.11%でアクティブファンドの報酬は0.78%だ。リターンに大きな違いがなければ、報酬率の低いパッシブファンドを選ぶというのが、投資家の当然の判断だ。

直接関係する話ではないが、一時債券王の異名を取ったビル・グロスの奥さんが離婚届を提出したというニュースを目にした。

ピムコの共同設立者で、債券のアクティブマネージャーとして著名なグロス氏だが、31年間寄り添ってきた奥さんのマネージはうまくいかなかったようだ。

資産運用者としての成功と人生の成功とは別のものなのだろう。

それにしても日本の資産運用報酬が高いのには呆れる。証券会社の増収増益期待から株価が上昇するのは結構なことだが、期待の中に運用報酬の増加が入っているとすると、複雑な気持ちにならざるを得ない。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スケジュール調整サービス「伝助」は便利そうだ

2016年12月14日 | デジタル・インターネット

高校同級会の幹事から来年1月の同窓会案内がメールで届いた。

出欠はスケジュール調整サービス「伝助」にて知らせてくれ、と書いてあったので早速ウエッブサイトを開いて出欠を連絡。コメント欄に「幹事様ご苦労様」と一筆添えた。

この伝助、中々使えそうである。今まで山仲間などの会合調整には「調整さん」を使っていたが、伝助の方が拡張機能があって便利そうだ。

具体的にいうと、伝助ではスケジュール調整を使って簡単なアンケート調査を行うことができる。

例えば「ゴールデンウイークに登りたい山」という意向集約を行う場合、幹事が幾つかの候補を上げ、参加者はそれぞれの候補に〇△×で意向を投票する仕組みだ。またコメント欄を使うと独自の希望を述べることもできる。中々の優れものだ。

システムは日進月歩する。調整さんには今までお世話になったが、これからはしばらく伝助を使ってみようと思う。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パナソニック・ローソンは紙幣大国日本を変えることができるか?

2016年12月14日 | ニュース

日本は面白い国である。

世界最大の紙幣流通国であると同時にコンビニのレジの自動化で最先端を走ろうとしているからだ。

下のグラフはBISのデータに基づきWSJが作成したもので、GDP対比での通貨流通量で日本はダントツの世界一。

 

2番目はインドだが、そのインドでは先月上旬モディ首相が高額紙幣の廃止を宣言し、混乱が起きている。インドでは高額紙幣は脱税・汚職などの温床になっていたと見られていた。使用不可になる高額紙幣は年内であれば、銀行に預けることができるので、インド政府の狙いはアングラマネーを銀行システムに取り込むことである。

日本ではパナソニックがローソンと協同でコンビニ・レジの自動化に関する実証実験を開始したことが昨日ニュースになっていた。

記事によると「購入した商品の金額計算」と「袋詰め」が完全無人化されることは分かったが、支払をどうするか?という点は読み取れなかった。

少し前にアマゾンが実証実験を開始したAmazon Goでは決済はスマートフォンのアプリを通じて自動的に行われるのだが、パナソニック・ローソンはどうなっているのだろうか?

推測でものをいうと、支払については電子マネー決済以外に現金払いも受け付ける(自動化されると思うが)のだろうと思う。

日本ではまだまだ現金支払いを選好する消費者が多いからだ。街で見る限り若い人が電子マネーの力をフルに利用しているとは思われない。

時々バスに乗ることがあるが、見ているとSuicaやPasomoのチャージ漏れで乗車口で千円札を出してチャージしている若い人を見かける。こんな人が増えるとバスの運行時間に影響するので全くスマートでない。

日本でも高額紙幣が一部の犯罪の温床になっていることは間違いない。それは振り込め詐欺の手口の一つとして、現金をゆうパックで送らせたり、犯人に手渡しさせる方法が流布しているからだ。

もっともこのことが日本で高額紙幣を廃止するほどのインパクトを持っているとは思えない。基本的には銀行ATMからの送金ルートが振り込め詐欺の最大の手口だからだ。

日本の1万円に相当する100ドル紙幣を米国内で目にすることは少ない。昔小売店で100ドル紙幣を提示すると受け取りを拒否され小切手で支払ったことがあった。100ドル紙幣は偽札が多い上、一般的にはあまり使われないので、敬遠される傾向があった。

小切手取引が普及していない日本で1万円が消えることは予想し難い。

しかしコンビニやスーパーのレジが自動化し、支払も電子マネーやクレジット払いが一般的になると高額紙幣の流通量は減っていく可能性は高い。

コンビニやスーパーのレジの自動化は現金払いをカード払いに完全に切り替えることで完結すると思うのだが、流通業界の取り組みはどのようなものだろうか?

電子マネー払いやカード払いを促進する方法は簡単だ。それはポイント還元やキャッシュバックのインセンティブを高めることである。

私は電子マネーは高齢化社会に優しい支払い手段だと思っている。歳をとってくるとレジやバスの入り口で、財布やポケットの中から小銭を探し出すのが面倒になってくる。そこで紙幣を出してお釣りを貰っていると手間がかかるし、財布やポケットが小銭でパンパンになってくる。

その点オートチャージ付きの電子マネーは手軽でスマートだ。

インドなどでは犯罪撲滅が高額紙幣廃止のドライバーになったが、日本ではスマートシニアが高額紙幣削減のドライバーになるのではないか?と希望的な観測を私は持っている。ただし客観的に見るとシニア層の現金指向は強いので、流通業界がよほど思い切ったキャッシュレスペイメントのインセンティブをつけない限り、電子マネー払いは普及しないだろう。

もし流通業界がキャッシュレスペイメントの促進に強いインセンティブを持つとすれば、労働力不足によるキャッシャー確保に悲鳴を上げる時だろう。

米国では2014年から2024年の10年間でキャッシャーの雇用は2%しか伸びないと米国の労働統計局は推測している。全産業の雇用は7%伸びると予想されるのだが。

世界トップクラスのハイテク技術を持ちながら、労働力不足と超高齢化社会に直面する日本の問題を解決する小さな具体策の一つがキャッシュレスペイメントの促進だと私は考えているのだが・・・・

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする