今日(12月4日)新幹線で京都から東京に戻る時、静岡を過ぎてしばらくすると「富士山が見えてきます。上から下までくっきりと見えます。これはあまりないことです。」という社内放送が流れた。
放送の後、数名の人がスマートフォンを片手にデッキに急いで歩いて行った。南側の席に座っていた私もスマートフォンを持ってデッキに行き富士山を撮影。
新幹線からの富士山は珍しいものではないが、上から下までこれほどくっきり見えることは確かにそれほど多くはないかもしれない。
空気が乾いているのだ。
冬の東海道新幹線の旅は北側窓寄りの席が正解なのである。
それは富士山以外にも色々な山を見ることができるからだ。
ところが普通車の北側窓寄りの席はすぐ埋まり、予約するのが中々難しい。
北側窓寄りの席を予約する人が皆車窓からの山岳風景を楽しみにしているとは思わない。むしろ足元のコンセントにパソコンをつないで、作業をしている人の方が圧倒的に多いと思う。
ところで静岡の手前では北に真っ白い雪山を見た。遠いので形からは何山かは分からなかったが、帰宅後地図ソフトのカシミールで調べてみると赤石岳の山頂が静岡駅付近から見通せることが分かった。ソフトによると手前の聖岳などは山頂が見通せないので、赤石岳が見えていたのかもしれない。断言はできないが。
高い山の頂上が雪に覆われ、空気が澄む冬はそれ以外のシーズンには識別できない山を識別することができる。
はっきり山の形を識別できる雪山は濃尾平野から見る御嶽山だ。
贅沢な話だが、一度天気の良い冬の日にグリーン車の窓側席に望遠レンズを持ち込んで思いっきり山の写真を撮ってみたいと考えたりする。
もっとも新幹線を利用する日が快晴とは限らないので、直ぐに実現するかどうかは分からないが、一度はトライしてみたいと思うほど今日の富士山と南アルプスの雪山は美しかった。