6,7年使っていた山スキー道具を年末に買い換えました。板がへたってきたのとプラスチックブーツの寿命が近づいてきたことによります。
古くなったプラスチックブーツは見た目は問題がなくても、ある日突然割れることがあるそうです。歩いてでも宿まで帰ることができるゲレンデスキーでは「ブーツ割れちゃった」というのは、洒落になっても山スキーでは致命的ですから、山スキーをやるなら適当なところで買い換えるべきなのでしょう。
新しい板はアトミックのBackland85というロッカータイプの板です。これまで使っていたエランのアコンカグアという板に較べると少し重たいのですが、ゲレンデ板に較べると相当軽くシール登行時にも比較的楽でしょう。
板・ビンディング・兼用靴各々約6万円それにインソールが1万円と中々の出費です。ゲレンデスキー用具ならこの半額でそこそこのものを買うことができるのですが、山スキーの道具は高いですね。ユーザーが少ないのとゲレンデ用具とは違うレベルの耐久性や二律背反する性能が求められるからでしょうね。二律背反というのは、たとえば「スキー板の軽さと剛性」が同時に求められるということです。ゲレンデ板なら少し重いほうが安定すると言いますが、山板で重いのは辛いですね。
ところで山スキー道具にはあまり「松竹梅」はありません。靴やビンディングのメーカーは複数ありますが、ほぼ価格帯は同じ。板は滑る雪(新雪・残雪など)に合わせて多少価格に違いがあるようですが、あまり差はありません。このあたりはゴルフ道具などと違うところでしょうね。
ゲレンデ板の場合「上級者向けの板は高い」という大原則があるようです。しかし初心者は高い板を買っても、板に負けるということがあるそうですね。
それに較べると滑降タイムやフォームの美しさを競うことのない山スキーの道具に松竹梅がないというのは何となくわかる気がします。
春先の天気の良い日にシールを付けてマイペースでゆっくりトレースのない斜面を登り、小さな頂の上でコーヒーでも沸かしながら、のんびり雪景色を楽しんでひと滑りしようなどと考えています。早く滑る必要もないし、上手く滑る必要もありません(そもそも上手く滑ることができませんが)。
初期投資は少しかかりますが、私は山スキーは結構シニア向けの遊びだと思っています。