昨日(2月2日)米国株は堅調な雇用統計を受けて急落した。ダウは665ポイント、2.5%下落した。
実は昨日の日中Google Financeをチラッと見るとインド株が2.5%ほど急落していたので、米国株も下落するとは予想していた。
昨日の雇用統計の中で投資家が一番着目したのは、賃金が1年間で2.9%上昇したということだろう。インフレ懸念から国債が売られ、長期金利が上昇した。長期金利の上昇を懸念する株式投資家から売りがでて相場は大きく下落した。
ただしWSJなどを読むと大きなパニックはなかったようだ。市場では好決算を発表したアマゾンは買われ、決算がやや期待外れだったアルファベットは大きく売られるなど荒っぽい動きの中にも、冷静さ?はあったようだ。
冷静に考えてみると、つい少し前まで賃金が中々上昇しないことにイライラしていた市場が、実際に賃金が上昇しだすと慌てるというのも変な話である。
賃金の急速な上昇はインフレ材料なので連銀が今年の利上げ回数を3回から4回に増やすのではないか?という見方を示すアナリストもいる。
2月の雇用統計次第ではその可能性が高まるかもしれない。
しかし株式投資家が本当に警戒しないといけないのは、金利上昇ではなく、リセッションである。賃金上昇が家計を潤し、景気が拡大するのであれば、それは株式市場にとってプラスのはずである。
と本筋論を並べてみたが、しばらく振幅の大きな相場が続くことは間違いない。下がったところで大きな買いが入るかどうかが注目点だ。