今週の米国株は比較的狭いレンジで上下を繰り返してきた。S&P500は概ね2,700~2,750ポイントのレンジで動いていてこの先どちらに向かうのかは見極めが難しいようだ。
このような相場についてBloombergはNo rally is safe in the S&P500 this weekと述べていた。「今週はラリー(急な上げ相場)がないので安全」ということで、急速な株価反発は反動でして大きな株価下落を招き、ボラティリティが高まるので、また株式相場が不安定になるということだろう。
不安定な相場の中で上昇を続け相場を支えているのが、アマゾン、マイクロソフト、画像配信会社ネットフリックスなどハイテク銘柄だ。e-コマース最大手のアマゾンをハイテクに括ってよいかどうかは議論のあるところだろうが、「デジタル技術によるイノベーション企業の代表格」ということでここではハイテクとしておこう。
今年のS&P500の株価を一番押し上げているのはハイテクセクターで一般消費財、金融が続いている。一方足を引っ張ているのが生活必需品、エネルギー、不動産などだ。
このセクター別勝ち負けを見る限り、消費者の財布の紐は緩そうだ。
日頃のネットショッピングでお世話になることの多いアマゾンだが、株式相場のアンカー役としても際立つ存在感を示しつつある。
アマゾンなどハイテク株のウエイトがポートフォリオのパフォーマンスを決める状況がしばらく続くだろう。