時差のない平昌オリンピックをテレビ桟敷で楽しんでいる。羽生・宇野選手が金銀を獲得した男子フィギュアも素晴らしかったし、昨夜の女子スピードスケート500mで優勝した小平奈緒選手の闘志あふれる滑りにも感動した。
闘志あふれるというと、昨日TBSのアナウンサーが優勝直後のインタビューの中で「闘争心あふれる、まるで獣のような滑りでしたね」と話しかけたことが、ネット上で「女性に失礼」という声が上がっているらしい。
読売新聞は「獣かどうか分からないですけど、と苦笑しつつも躍動感あふれるレースができたと思います」と小平選手は冷静に答えたと書いていた。
さてTBSのアナウンサーがこれまでの小平選手の話を聞いていたかどうかは分からないが、文芸春秋(2018年3月号)には小平選手の次の言葉が出ていた。
「オランダで身につけたのは強者のように振舞うこと、そして野生の獣のような闘争心をレースで出すことです。それまでの、どこか自信のなかった自分とはお別れすることができたかなと思っています」
小平選手自らが「野生の獣のような闘争心をレースで出す」と言っているのだから、TBSのアナウンサーが批判されることはないだろう。
そもそもどんな競技にしろオリンピックのような大舞台で勝つためには、自らの闘争心を極限まで高めることが必要だ。
「女性に失礼」という発言は、女性を尊重しているようで「女性に闘争心はそぐわない」といったステレオタイプ的な見方をベースにしたものではないだろうか?
勝負に勝つには男女を問わず闘争心が一番大事である。小平選手は2年間のオランダ留学でメンタルの強さを学んだことが一番大きいと言っている。それは闘争心を維持することだといっても良いだろう。