今月(7月)の終わりにあるトレッキング同好会の皆さんと日光白根山に行くことになっている。東京からチャーターバスを仕立てて奥日光に泊まり、翌日丸沼高原からロープウェイを使って白根山を往復しようという計画だ。
この某トレッキング同好会は日帰り登山でもチャーターバスを使っている。チャーターバスは効率よく使うと公共交通機関を乗り継ぐよりも安くなることもあるが、某同好会の場合は安くすることよりも、楽をすることに、更にいうと帰りのバスの中で気持ちよくお酒を飲むことを目的としているから結構割高である。割高なので私はほとんど参加することはないが、それでもお付き合いで年に1,2回は参加している。
バスを使った登山を、贅沢⇒節約の順番で並べるならハイエンドに来るのがこの類のチャーターバスの山旅になるだろう。
同じバスを使うのでも夜行長距離バスは列車に較べてかなり安い。だが歳を重ねると夜行バス登山はきつい。10年ほど前に新宿発白馬行きのバスに乗って大雪渓から白馬岳を登ったことがあったが、車中であまり眠ることができず軽い熱中症になった経験がある。
歳を重ねたら節約も程々に、ということだろう。
また段々帰りのマイカー運転を面倒に感じるようになってきたので、余裕を持った列車+乗り合いバスの組み合わせが、これからの私の国内登山の主な交通手段になりそうだ。
バスが安い!と思うのは、ネパールの首都カトマンズからアンナプルナ山麓の風光明媚なポカラに向かう時である。
カトマンズ=ポカラは道路距離で200km。飛行機なら30分そこそこ1万円強である。バスには松竹梅があり、一番安いローカルバスは500円程度でツーリストを対象としたエアコン完備のゆったりバスは2,500円程度。いずれにしても乗車時間は7時間だ。
まさに時は金なりである。カトマンズ・ポカラの往来にチャーターバスを使ったことがあるが、これも一人あたりの料金を計算すると2,500円位だったと思う。
安さを追求すると500円のローカルバスになるが、さすがにエアコンなし7時間のローカルバスの旅は辛いので私はこの区間のローカルバスの旅はしたことがない。
ネパールでのローカルバスの旅というと、最近経験したナガルコット⇒バクタプル⇒カトマンズ3時間位が長いところだ。
これだけ乗って150円。贅沢・節約階段のローエンドである。
行商用の大きな荷物を担ぎ入れる元気なおばさんに感心したり、乗客同士の会話の内容を推測しながらのローカルバスの旅は楽しいものだ。
もっともローカルバスの旅にはスリルもある。スリルの一つはバス停(そもそもバス停の表示がないことも多い!)に時刻表がなく、どこそこ行きのバスがいつ来るか分からないことだ。
地元の人に英語と片言のネパール語でバス停の場所やバスの出発時間を聞きながら歩き回るのも悪いものではない。
贅沢チャーターバス登山よりも、ネパールのローカルバスを使ったトレッキングや小旅行に楽しみを感じる私の中にはまだ青春がほんの少し残っているのかもしれない・・・