金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

日銀、超緩和方針を堅持

2018年07月31日 | 投資

日銀は今日終了した政策決定会合で超緩和政策の継続を決定した。

事実は一つだが、新聞の見出しは何にフォーカスするかで異なる。

日経新聞は「日銀 長期金利の変動容認」と書き、WSJは「市場の期待に抵抗して超緩和政策に固執」と書いた。

10年物国債の金利は日銀の政策変更を期待して、直近0.112%まで上昇していたが、政策会合決定を受けて0.06% に急落した。

政策決定会合は7対2で政策金利をマイナス0.1%に、10年国債金利をゼロ近辺に維持することを決定した。

日銀は「経済活動や債券価格により国債金利は多少上下するかもしれない」と述べた。つまり多少変動してもいちいちオペレーションはしない

というメッセージととれる。国債金利の変動を着目すると日経の記事になり、根っこのスタンスを重視するとWSJの見出しになる。

債券トレーダーには国債金利が多少なりとも動くということが重要なのだろうが。

日経平均は小幅なプラスで引けたが、三菱UFJの株価は日銀の緩和維持に失望して2%下落した。

 

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Down skilling 経験不問~人手不足の米国の新しい雇用方針

2018年07月31日 | ニュース

WSJによると、人手不足に悩む米国企業が、採用条件の緩和に動いている。

簡単に言うと学歴や業務経験に関する採用条件を大幅に緩和する動きだ。

例えばエントリーレベルの採用条件に3年以上の業務経験を求める企業は2012年には29%あったが、現在では23%に低下している。

学歴条件を緩和する企業も増えている。ある玩具メーカーは修士コース卒業者向けのマーケッティング業務を細分化して、アシスタントレベルから

マーケッティング業務に携わるように人事方針を変えた。

このような動きはDown skillingと呼ばれている。

日本語で何と呼ぶのかは知らないが、同じような現象は日本でも起きている。人材確保に悩むIT業界では、パソコンのキーボードを操作できない大学生でも

採用しているという話を聞いたことがある。

景気拡大の持続とベテラン社員の大量退職時代は学歴と職歴が乏しい若者にも大きなチャンスを提供しているようだ。

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