金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

登山記録の共有方法もICT技術の変化に合わせて改良してきました。

2022年10月09日 | デジタル・インターネット
 山登りは情報通信技術(ICT)と親和性が高いと考えています。世間の一般的用法に従い、「情報通信技術」と書きましたが、私は「情報コミュニケーション技術」と書く方が良いと考えています。その理由はコミュニケーションを通信と書くことで、誤解が生まれていると考えるからです。コミュニケーションComminucationには「通信」と「意思疎通・共感」という意味がありますが、ICT(Information and communication Technology)を情報通信技術と訳してしまうと意思疎通というニュアンスが欠落し、通信インフラというようにハードウエアに目が向き過ぎてしまいます。通信はハードウエア中心の話であり、意思疎通はソフトウエア中心つまりより人間的な話でそこをバランスするにはコミュニケーションという英語を使う方が良いというのが私の結論です。
 私はインターネットなどの情報技術が発展する中で、「如何に意思疎通を図るか共感を大事にするか」という視点が欠けると、そのツールはやがて人々から見放されると考えています。
 つまり私は意思疎通や共感が主役であり、そのための通信技術は手段だと考えています。
 山登りで大切なことは、登山を終えた後の想いを共有することです。成功体験や失敗体験の積み重ねと共有が、自分の登山人生やより広い人生そのものに糧を与え、仲間やグループにも正しいフィードバックを与えてくれるからです。
 従って私は昔から山仲間と「想いにつながる登山記録を共有する」ことに重点を置いてきました。情報通信技術が発達する前は、ペーパーベースの登山記録や焼き増しした写真を配っていましたが、技術の発展に伴い、情報の共有方法は変わってきました。ごく大雑把に自分たちの情報共有方法の変遷を眺めてみると、次のようだったと思います。
  1. 登山記録をワードなどで作成し、写真をワードなどに埋め込む。ワードやPDFをメールで送付する。
  2. 大量の写真を配布するために写真を取り込んだCDやDVDを焼き増しして配る。また動画をDVDなどにアップして配る。
  3. SNS(ブログ、フェイスブック、LINEなど)で静止画を中心に情報を共有する。
  4. Swayなどプレゼンテーションアプリで「登山記録」をストーリーとして作成し、クラウドで共有する。
  5. 多くの静止画(一部動画を含む)を集めて、あるいは動画を編集して、登山ストーリーを作成し、YouTubeにアップし、YouTube上で共有する。
むろん幾つかの情報共有方法は常に併存しています。
 ところでどのような情報共有手段を使うか?ということは「受け手側の利便性とICT技術レベル」と「発信者側の利便性とICT技術レベル」が一致するところで決まると私は考えています。
 記録を残す者あるいは記録情報を発信する者の立場としては「登山記録の正確性」「記録の再利用性」「読者への訴求力」「作成負担の軽さ」が大きなポイントです。
 「受け手の利便性」では、「どんなデバイスからでも簡単にアクセスできる」「BGMなどがあり自然に楽しめて飽きが来ない」「感動の再現性がある」ことが重要であり、その次に「記録の再利用性」が来ると考えています。
 その登山活動が貴重な場合(たとえばほとんど記録がない山や地域の踏破など)、記録の再利用性が重要になりますが、我々のように多くの人が登っているルートを歩く登山の場合「登山記録」自体はそれほど重要ではないと私は考えています。また「登山記録」自体を共有するのであれば、YAMAPの登山データを共有することも考えられます。
 と考えてくると我々の山仲間で登山記録を共有する意味は「写真や動画を中心につまりビジュアルなデータを共有することで登山の喜びや感動を共有しあう」ということだと私は考えるようになりました。
 もしこの結論が正しいとすれば、文章中心のデータ共有よりも動画・静止画といったビジュアルな情報共有~しかも感動を呼び起こすストーリー性のある情報の共有~の方が重要だということになります。
 そしてこの結論が正しいとすれば、登山同好会など色々な親睦団体の情報共有ツールは動画ツール(静止画からの動画作成を含めて)に力点を置いた方が良いのではないか?と私は考え始めています。
 私が役員を務めているあるボランティア団体では、会費収入の多くを会報作成とその郵送費用に充てています。会報には文章つまり文字情報が多いことは事実ですが、旅行記のように動画に置き換え可能な情報も含まれています。
 この団体の構成員は高齢者の方が多いので、今直ぐに紙ベースの情報を止めてインターネットを使ったビジュアルな情報共有に変える訳には行きません。
しかし大きな方向感としては、コストの高い紙ベースの情報共有から、低コストで訴求力の強いビジュアルな情報共有に時代は変わっていくことは間違いないでしょう。
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「県民割」で山小屋の受付渋滞、「全国旅行割」になると大変⁉

2022年10月09日 | うんちく・小ネタ
 先週尾瀬ロッジに泊まった時、仲間の中の千葉県民・神奈川県民の人は「県民割」(愛郷ぐんまプロジェクト)を受けることができ、宿泊料金の割引と旅行先で使える地域限定クーポン(2千円)を貰っていました。
 それは良いのですが、問題は受付の処理時間がとてもかかることです。
 県民割を受けるには、ワクチン接種証明と本人確認のための身分証明書の提示が必要です。また地域限定クーポンの受取サインなど幾つかの書類にサインが必要でした。このため山小屋の窓口(一組ずつの受付を行っているところが大半です)が大変混雑していました。
 さて10月11日から東京を除く46都道府県で全国旅行割が始まり、10月20日からは東京の全国旅行割が始まる予定です。
 この前尾瀬ロッジに泊まった時、7人の仲間の内、県民割を受けることができた人は2人だけでしたが、それでもかなり混雑していました(他のパーティの人もいたこともあり)。
 もし全国旅行割になっていたら、大変混雑しただろうと思います。
 一般に山小屋の受付は、ホテルなどの受付に較べて時間がかかります。食堂の利用時間、翌日の昼ご飯の有無、小屋内での禁止事項、翌日の行先など連絡事項や確認事項が多いからです。その上に旅行割が乗っかるとこれは大変ですね。
 山小屋はやや特殊なれいかもしれませんが、昨年私がGoToトラベルを使った経験からしても、旅行会社の窓口などはかなり混雑が予想されます。中には「密」になって感染防止対策上好ましくない状況が発生したりして・・・
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「寒露」の尾瀬の滝と紅葉の旅

2022年10月09日 | 
 寒露とは晩夏から初秋にかけて、野草に宿る冷たい露のことで、時期的には10月8日頃を指すそうです。その寒露の時期に尾瀬の北側の御池から三条ノ滝を通り、尾瀬ヶ原から鳩待峠に至る山歩きをしてきました。
 10月6日(木)新宿駅からスペーシアきぬがわで鬼怒川温泉に行き、そこから東部リバティ号で会津高原尾瀬口駅へ。そしてバスで終点尾瀬御池という長旅です。

御池では御池ロッジに泊まりました。ここは宿泊と朝食オンリー。晩御飯は自炊という仕組みですが、施設はきれいで快適でした。
翌7日は朝から雨です。7時45分にロッジを出発。行程の多くは傾斜の少ない木道歩きなので、かなりの部分雨傘を指してあるくことができました。
 裏燧の湿原(田代)はすっかり草紅葉でした。寒露が降りていたはずですが、雨のためそこら中が濡れまくっていました。雨の向こうに遠くの山並みがグラデーションをなして連なっています。
11時30分三条ノ滝到着。
初めて見ましたが、水量が豊富で見ごたえのある滝でした。
13時見晴の尾瀬小屋到着。ここのランチはお洒落なメニューで有名です。
ドライカレーとグラスの赤ワインを頂き、一息つきました。
ランチの後は少し雨脚が強くなった中を山ノ鼻の尾瀬ロッジに向けて黙々と歩きました。
 池塘に浮かぶヒツジ草がきれいです。
翌10月8日は下山の日でようやく雨が上がりました。
雨上がりの森は紅葉が進んで綺麗です。
目についた紫色の花はトリカブト。毒があるのでご用心。
至仏山の頂上は霧の中ですが、紅葉が進んだ中腹は見えました。
9時15分鳩待峠到着。
三連休の初日のこの日、シャトル便のタクシーが沢山登ってきていました。
タクシーもバスも共通料金(一人1,000円)なのでタクシーで戸倉に降り、日帰り温泉に入って冷えた体を温めて帰りました。
帰宅すると家内が昨日は気温が下がり、エアコンのヒーターを使ったとか。
地球温暖化の中でも寒露となればそれなりに寒いのですね。
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